話題株ピックアップ【夕刊】(3):エラン、マクドナルド、サンエー

注目
2024年1月9日 15時34分

■エラン <6099>  1,084円  +20 円 (+1.9%)  本日終値

エラン<6099>がしっかり。前週末5日の取引終了後、大手病院向けランドリーサービスを展開するベトナム企業の子会社化を発表。海外事業の強化に向けた動きを好感した買いが株価の支えとなったようだ。エランは、ベトナムのGiat Ui Xanh Companyの株式会社への組織変更に伴って月内に設立を予定するGREEN LAUNDRY JOINT STOCK COMPANYの株式を取得する。取得金額は非開示。GREEN社を通じ、ベトナム国内の大手病院向けランドリーサービスの拡大を図るほか、衣類・タオルの交換サービス付きレンタルと紙おむつや日常生活品の提供を組み合わせた「CS(ケア・サポート)セット」の普及を目指す。

■マクドナルド <2702>  6,270円  +110 円 (+1.8%)  本日終値

日本マクドナルドホールディングス<2702>がしっかり。前週末5日の取引終了後に発表した23年12月度売上高で、既存店売上高が前年同月比8.5%増と42カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。冬の風物詩ともいえる「グラコロ」と新商品の「濃厚ビーフハヤシグラコロ」、「シャカシャカポテト レッド&ブラック ダブルペッパー」などの期間限定メニューが好評だった。これにより客数が同1.1%増と11カ月ぶりに前年実績を上回ったほか、客単価も同7.3%増と上昇した。

■サンエー <2659>  4,685円  +70 円 (+1.5%)  本日終値

サンエー<2659>が4日続伸。足もとで物色人気に拍車がかかり、上値抵抗ラインとして意識された75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消する動きをみせている。沖縄県の流通最大手でショッピングセンターや食品スーパー、レストランなどを幅広く展開する。観光客が増勢一途で県内経済の活性化を促しており、同社の足もとの業績も絶好調に推移している。前週末5日取引終了後に発表した24年2月期第3四半期(23年3~11月)決算は営業利益が前年同期比57%増の118億6100万円と大幅な伸びを達成した。通期の営業利益予想は前期比26%増の141億4000万円を見込むが一段の上振れも視野に入る。好業績が際立つなか、これを好感する形で買いが流入した。

■東宝 <9602>  4,927円  +73 円 (+1.5%)  本日終値

東宝<9602>が反発。米国でアカデミー賞の前哨戦とされるゴールデングローブ賞の授賞式が7日開かれ、スタジオジブリ宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」がアニメ映画賞を受賞した。日本作品が同賞を受賞するのは初となる。これを受け、同映画の配給を手掛ける東宝に業績へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。昨年10月にスタジオジブリを子会社化した日本テレビホールディングス<9404>も買われた。

■大栄環境 <9336>  2,520円  +37 円 (+1.5%)  本日終値

大栄環境<9336>が反発。前週末5日の取引終了後、産業廃棄物処理施設の設計・調査業務を手掛けるシーイーシー(大阪市西区)の全株式を取得し子会社化したと発表しており、好材料視された。シーイーシーを子会社化することで、最終処分場や焼却等熱処理施設などの新増設に関する設計及び調査業務を機動的に行えるようになるのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件による24年3月期業績への影響は軽微としている。

■レーザーテック <6920>  34,130円  +120 円 (+0.4%)  本日終値

レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が軒並み上値指向を明示している。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が6.4%高と値を飛ばしたのをはじめ半導体関連の主力どころが一斉高となり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3.3%高と値を飛ばし戻り足を鮮明とした。これを受けて東京市場でも同関連株への投資資金流入を促している。生成AI市場の急拡大を背景にデータセンター向けが牽引する形で、半導体メモリー市況は今年4~6月期に大きく好転する見通しが強まってきた。日米株式市場ともに半導体セクターはこれを織り込む動きとなっている。

■稲畑産業 <8098>  3,060円  -195 円 (-6.0%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

稲畑産業<8098>は3日ぶりに急反落した。前週末5日の取引終了後、株式の売り出しを決議したと発表。需給面への悪影響を警戒した売りが優勢となったようだ。売出株数は838万6700株で、売出価格は15日から18日までのいずれかの日に決める。需給状況に応じて上限125万7900万株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。政策保有株式の見直しの動きが進むなか、住友化学<4005>から稲畑産の株式の売却意向を確認したことに応じる。稲畑産は住友化の持ち分法適用会社から外れる見込みとなるが、事業面での連携関係については継続する予定としている。

■アステラス製薬 <4503>  1,738.5円  -27.5 円 (-1.6%)  本日終値

アステラス製薬<4503>が6日ぶりに反落。9日、胃がん治療薬として開発中の「ゾルベツキシマブ」に関し、米食品医薬品局(FDA)から審査終了目標日の12日までに承認できないとの通知を受けたと発表。これをネガティブ視した売りに押されたようだ。アステラスによると、FDAはゾルベツキシマブの医薬品製造受託機関の施設を査察した結果、未解決の指摘事項があり、同日までの承認ができなくなったという。有効性や安全性を含む臨床試験結果に関連した懸念は表明しておらず、追加の臨床試験も求めていないとしている。

■INPEX <1605>  1,952.5円  -29 円 (-1.5%)  本日終値

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の2月限が前週末比3.04ドル安の1バレル=70.77ドルと下落した。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、主要油種の2月アジア顧客向け公式販売価格を引き下げた、と伝えられた。これを受け、原油価格は下落しており、INPEXなどは軟調な値動きとなっている。

■ファーストリテイリング <9983>  34,460円  -40 円 (-0.1%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は朝高スタートもその後冴えない動きとなった。前週末5日の取引終了後に発表した12月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高が前年同月比15.4%減となり、2カ月ぶりに前年実績を下回ったこと弱材料視された。月を通して気温が高く推移したことで、冬物商品の販売に苦戦した。内訳では客数が同14.6%減とマイナスに転じたほか、客単価も同0.9%減と22カ月ぶりに前年割れとなった。

●ストップ高銘柄

ピクセラ <6731>  360円  +80 円 (+28.6%) ストップ高   本日終値

イーディーピー <7794>  1,934円  +400 円 (+26.1%) ストップ高   本日終値

Amazia <4424>  396円  +80 円 (+25.3%) ストップ高   本日終値

元旦ビューティ工業 <5935>  2,020円  +400 円 (+24.7%) ストップ高   本日終値

阿波製紙 <3896>  462円  +80 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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