9日の米国市場ダイジェスト:NYダウは157ドル安、CPI待ち
■NY株式:NYダウは157ドル安、CPI待ち
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は157.85ドル安の37,525.16ドル、ナスダックは13.94ポイント高の14,857.71で取引を終了した。
利益確定売りが先行し、寄り付き後、下落。ダウは高値警戒感から終日軟調に推移した。ナスダックは金利先安観が支援し終盤にかけてプラス圏を回復。今週後半に発表を控えている消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)を控え調整色が強くまちまちで終了した。セクター別では、半導体・同製造装置や小売りが上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落。
出会い系アプリのマッチ・グループ(MTCH)は物言う投資家のエリオット・インベストメント・マネジメントが同社株約10億ドル相当保有していると、ウォ―ルストリート・ジャーナル(WSJ)紙が報じ、買われた。ネットワークソリューション会社のジュニパーネットワークス(JNPR)はWSJ紙が情報技術ソリューション提供するヒューレット・パッカード・エンタープライズHP(HPE)への身売りで交渉が進んでいると報じ上昇。
ヒューレット・パッカード・エンタープライズHP(HPE)は下落した。格安航空会社のジェットブルー(JBLU)は最高経営責任者(CEO)が体調不良で辞任を発表、さらにアナリストが投資判断を引き下げ、下落した。動画配信のネットフリックス(NFLX)もアナリストの投資判断引き下げで下落。携帯端末のアップル(AAPL)は、競合の韓国サムスン電子による業績下方修正を受け、警戒感に売られた。
国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長はホワイトハウスが消費者物価の引き下げにおいて、まだ責務を果たしていないと言及した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:低調な独経済指標でECBの早期利下げ観測強まる
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は143円66銭へ弱含んだのち、144円62銭まで上昇し、144円52銭で引けた。米長期金利低下でドル売りが優勢となったのち米11月貿易赤字が予想外に縮小、景気減速懸念が後退し、ドル買いが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)の早期利下げ観測を受けたユーロ売りに対してドルが買われたほか、日本の消費者物価指数(CPI)伸び鈍化で日銀の緩和策据え置き観測を受けた円売りも強まったと見られる。
ユーロ・ドルは1.0951ドルへ上昇後、1.0911ドルまで反落し、1.0929ドルで引けた。独11月鉱工業生産が予想外に10月から悪化し6か月連続のマイナスに落ち込みユーロ圏の景気減速懸念が強まった。さらに、ポルトガル中銀のセンテノ総裁が欧州中央銀行(ECB)が5月より前に政策変更で決断の可能性もあると述べたため早期利下げ観測に伴い戻り高値からユーロ売りに押された。ユーロ・円は157円21銭まで下落後、158円01銭まで上昇した。日欧金利差拡大観測に伴う円売り、ユーロ買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.2735ドルへ上昇後、1.2690ドルへ下落。ドル・スイスは0.8495フランから0.8532フランまで上昇した。
■NY原油:反発で72.24ドル、一時72.93ドルまで値上り
NY原油先物2月限は反発(NYMEX原油2月限終値:72.24 ↑1.47)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+1.47ドルの72.24ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.47ドル-72.93ドル。アジア市場で70.47ドルまで買われたが、自律反発を期待した買いが入ったことや供給不安の懸念は消えていないことから、米国市場の前半にかけて72.93ドルまで値を上げた。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.63ドル -0.53ドル(-1.55%)
モルガン・スタンレー(MS) 92.06ドル -1.45ドル(-1.55%)
ゴールドマン・サックス(GS)383.74ドル -5.12ドル(-1.31%)
インテル(INTC) 48.05ドル -0.40ドル(-0.82%)
アップル(AAPL) 185.14ドル -0.42ドル(-0.22%)
アルファベット(GOOG) 142.56ドル +2.03ドル(+1.44%)
メタ(META) 357.43ドル -1.23ドル(-0.34%)
キャタピラー(CAT) 292.29ドル +0.04ドル(+0.01%)
アルコア(AA) 31.94ドル +0.21ドル(+0.66%)
ウォルマート(WMT) 159.31ドル +1.06ドル(+0.66%)
《ST》