話題株ピックアップ【昼刊】:壱番屋、エーザイ、日経レバ
■壱番屋 <7630> 5,580円 +350 円 (+6.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
壱番屋<7630>が大幅続伸している。9日の取引終了後、2月29日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。同時に30年2月期に営業利益100億円(24年2月期予想49億円)を目指す長期ビジョンと、27年2月期に同70億円を目指す中期経営計画を発表したことも好材料視されている。海外事業を成長を牽引する重点領域と位置づけ、海外店舗数を24年2月期末見込み214店舗から27年2月期末には300店舗に増やす計画だ。
■平田機工 <6258> 6,550円 +260 円 (+4.1%) 11:30現在
平田機工<6258>が大幅高、底値圏から急速に上放れてきた。自動車や半導体業界向けに産業ロボットや生産・物流システムなど生産設備を提供する。同社は9日取引終了後、電気自動車(EV)向けバッテリー「充放電関連設備」の大型案件を受注したことを発表した。受注金額は40億円超としており、受注先については非開示。受注した設備は工事の進捗に応じ順次売上高に計上する。したがって売り上げの一部は今期業績に反映するが、その他は来期以降の業績に寄与する見込みとしている。これが好材料視される形で投資資金を呼び込んでいる。
■ギフトホールディングス <9279> 2,561円 +93 円 (+3.8%) 11:30現在
ギフトホールディングス<9279>が続伸。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2950円とした。同社は横浜家系ラーメン「町田商店」などを展開。23年10月期は、国内直営既存店での価格改定効果や客数増により連結営業利益は前の期比49.7%増の23億5200万円と会社計画を上回って着地した。24年10月期の同利益は、前期比14.8%増の27億円と連続最高益が予想されているが、同証券では28億円への増額を見込んでいる。なお、9日に発表された23年12月既存店売上高は前年同月比15.0%増と11月の同15.5%増に続き高水準の伸びを維持している。
■エーザイ <4523> 7,535円 +270 円 (+3.7%) 11:30現在
エーザイ<4523>が上値追い継続、きょうで6連騰となり上値抵抗ラインとなっていた25日移動平均線を上に抜けてきた。5日・25日移動平均線とのゴールデンクロスも目前に迫っている。同社は9日、米バイオジェン<BIIB>と開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」が中国国家薬品監督管理局から承認を得たことを発表した。米国と国内に続き3カ国目の承認で7~9月に中国で発売する見通し。これに伴う収益押し上げ効果に期待した買いを誘導している。
■日経レバ <1570> 22,270円 +780 円 (+3.6%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が3連騰で未踏の2万2000円台乗せを果たした。日経平均に連動するように組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に設定されており、足もとの旺盛な物色意欲を反映して個人投資家を中心とした短期筋の参戦が活発だ。日経平均は前日にバブル崩壊後の最高値である33年10カ月ぶりの水準に浮上するなど大きなフシを突破、戻り売り圧力が大幅に低減する状況となっている。直近(昨年12月29日現在)の信用倍率も2.2倍とタイト化している。これは買い残が大幅に減少していることが背景にあるが、日経平均は年初こそ軟調で始まったものの、その後は一気に上げ足を強めた。大方の個人投資家の想定を外れた強さを際立たせており、ショートポジションを組んでいる向きにとっては慌てる場面だ。売買代金も膨らみ、全市場を通じてレーザーテック<6920>に次ぐ第2位となっている。
■エービーシー・マート <2670> 2,540円 +51.5 円 (+2.1%) 11:30現在
エービーシー・マート<2670>が続伸している。9日の取引終了後に発表した12月度概況で、既存店売上高が前年同月比10.3%増と22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。年始を控えてまとめ買いや買い替え需要が増加し、商品別では高単価のスニーカーやアパレルの売れ行きが好調だった。なお、全店売上高は同9.8%増だった。
■大戸屋ホールディングス <2705> 5,330円 +80 円 (+1.5%) 11:30現在
大戸屋ホールディングス<2705>が7日続伸している。9日の取引終了後に発表した23年12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比15.8%増となり、26カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。客数が同6.7%増と増加基調を継続していることに加えて、客単価も同8.6%増と上昇した。
■オンワード <8016> 509円 +7 円 (+1.4%) 11:30現在
オンワードホールディングス<8016>が4日続伸している。9日の取引終了後に発表した12月度の月次売上概況で、店舗売り上げとEコマース売り上げを合わせた既存店売上高が前年同月比9.4%増となり、22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。全国的に月平均気温が高く推移したなか、暖冬向けの柔軟な商品マーチャンダイジングが奏功し、「23区」や「UNFILO」などの主力ブランドを中心に洋品やボトムスなどの販売が増加した。なかでも、自社ECサイト「ONWARD CROSSET」での販売が好調だったほか、オンワード樫山のOMOサービス「クリック&トライ」の利用も拡大し売り上げの増加に寄与した。なお、全店売上高は同5.0%増だった。
■ベル24HD <6183> 1,752円 +22 円 (+1.3%) 11:30現在
ベルシステム24ホールディングス<6183>が続伸している。午前10時ごろ、AIプラットフォームの開発・提供事業を展開する台湾のインツミット社と、顧客対応の自動化を実現するAIとヒトのハイブリッド型ソリューションの開発・提供と運用の連携を目的に業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視されている。今回の業務提携は、今後の資本提携も視野に入れたもの。契約締結により、台湾を皮切りに、日本・ベトナム・タイなどの各国に向け、ベル24HDが持つ顧客接点の高度化メソッドとインツミットが開発・提供する対話型AIプラットフォーム「SmartRobot」を掛け合わせた新たな共同サービス「Smart BPOサービス(仮称)」の開発を行うとともに、両社の顧客に向けた販路拡大を進めるとしている。
■アダストリア <2685> 3,345円 +20 円 (+0.6%) 11:30現在
アダストリア<2685>は続伸している。9日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比1.0%増と22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。暖冬の影響はあったものの、気温の低下とセールの開始により、アウターなどの冬物商品の販売が堅調に推移した。アイテム別では着心地が良いニットや、コート、パンツが好調で、服飾雑貨ではブーツやストール、生活雑貨ではクリスマス用品やブランケットが人気だった。なお、全店売上高は同0.7%増だった。
■名村造船所 <7014> 1,109円 -246 円 (-18.2%) 11:30現在
名村造船所<7014>と内海造船<7018>が急落している。日本海事新聞が10日付で、国内鉄鋼ミルから調達する造船用厚板の価格交渉が昨年末までに決着したと報じた。報道によると、「トン当たり2万円程度の値上げで決着し、再び過去最高値圏に達した模様だ」という。名村造と内海造に対しては、コスト負担の増加による収益面でのネガティブな影響を警戒した売りが膨らんだようだ。
■ネクステージ <3186> 2,414円 -232 円 (-8.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
ネクステージ<3186>が3日ぶりに急反落した。9日の取引終了後、23年11月期の連結決算発表にあわせ、24年11月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比21.1%増の140億円となる見通し。2期ぶりの過去最高益更新を見込むものの、3カ年の中期計画の最終年度として示していた目標を下回った。保険契約を巡る不正行為が発覚していた同社だが、中古車販売事業に及ぼす影響の長期化と利益回復のモメンタム鈍化を懸念した売りが優勢となったようだ。今期の売上高は前期比17.6%増の5450億円となる見通し。売上高予想は中期計画の目標を上回るが、台当たりの利益低下を背景に、各利益の予想は中期計画の目標を下回っている。今期の年間配当は同1円増配の33円を計画。23年11月期の売上高は前の期比10.8%増の4634億6400万円、最終利益は同16.8%減の115億5600万円だった。
■ウエルシア <3141> 2,406円 -167 円 (-6.5%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
ウエルシアホールディングス<3141>が大幅反落した。9日の取引終了後に24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比7.6%増の9104億6000万円、最終利益は同3.6%減の203億8200万円だった。直近3カ月間となる9~11月期では売上高は同5.7%増の2994億4200万円、最終利益は同2.5%増の41億4900万円と増収・最終増益を確保したものの、計画に対してはともに未達となっており、売りを促す要因となったようだ。9~11月期は前の年にコロナ第8波があった。23年の9~11月期はコロナ関連需要の反動減が出るなかで既存店売上高は増収基調を続けたが、9月を境に伸び率は鈍化した。また、11月の既存店客数は前の年の同じ月を下回った。
■4℃ホールデ <8008> 2,003円 -84 円 (-4.0%) 11:30現在 東証プライム 下落率6位
ヨンドシーホールディングス<8008>が急反落した。9日の取引終了後に発表した24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比1.0%増の286億9700万円、経常利益が同25.2%増の16億6300万円となった。増収増益となった半面、直近3カ月間の9~11月期は売上高が同3%減、経常利益が同25%減となっており、ネガティブ視されたようだ。3~11月期はジュエリー事業で構造改革を推進。ブライダル店舗の集約を背景に同事業は減収となった。連結全体で、第3四半期累計の経常利益の通期計画に対する進捗率は約67%だった。
■フュートレック <2468> 294円 +79 円 (+36.7%) 一時ストップ高 11:30現在
フュートレック<2468>が大幅高となっている。同社は9日、「音のAI検査 SDK for Linux」を開発し、菱洋エレクトロ<8068>に提供したと発表。これが材料視されているようだ。「音のAI検査」は、同社独自の音響処理と人工知能(AI)技術によって、機械製品や生産設備の稼働音や振動を分析し、正常状態との違いを数値によって見える化する技術。昨年8月には「音のAI検査 SDK for Windows」を製品化し、複数の企業に提供している。なお、9日取引終了後には24年3月期第3四半期(23年10~12月)の連結決算に投資有価証券評価損2400万円を計上すると発表しているが、昨年12月22日に公表した通期連結業績予想の修正に織り込み済みとあって株価への影響はみられない。
■テクニスコ <2962> 727円 +100 円 (+16.0%) ストップ高 11:30現在
テクニスコ<2962>がカイ気配スタートで一気に水準を切り上げている。電子デバイスから発生する熱を吸収して放熱するヒートシンクの大手メーカー。車載センサー用のほか半導体向けで高い実績を有し、高出力半導体レーザー向けやパワー半導体向けなどで需要開拓が進んでいる。ここ半導体関連中小型株の出遅れ銘柄に物色の矛先が向いており、同社株にもマーケットの視線が向いている。24年6月期は大幅減益見通しにあり、これが株価の上値を押さえていたが、半導体需要の本格回復の道筋が見えてきたことで、関連株全般は来期の業績回復を買う動きが足もとで強まっており、同社株もその流れに乗る形となった。25年6月期はトップラインの大幅な伸びを背景に、利益も回復色を鮮明とする見通し。
●ストップ高銘柄
ピクセラ <6731> 440円 +80 円 (+22.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
阿波製紙 <3896> 542円 +80 円 (+17.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース