海外マネーの流入によって先高観が強まる/オープニングコメント
11日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が継続しそうだ。10日の米国市場は、NYダウが170ドル高、ナスダックは111ポイント高だった。今週予定されている重要インフレ指標や銀行決算の発表を控えて手掛けづらさもあったが、ハイテク株が相場をけん引した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比415円高の34865円、円相場は1ドル145円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。連日の大幅な上昇によって過熱感が警戒されるものの、上へのバイアスが強まる状況のなか、売り方の買い戻しの動きが相場を押し上げる需給にもなっている。また、中国からの資金流入なども観測されており、海外マネーの流入によって先高観が強まりそうである。国内では新NISAによる需給が下支えしているとの見方もあり、良好な需給状況によって一段の上昇が期待されよう。
日経225先物はナイトセッションで34860円まで買われており、高値で取引を終えている。急ピッチの上昇でボリンジャーバンドの+3σ水準にきていることから、いったん動きが鈍る局面では、持ち高調整の流れに向かう可能性はあるだろう。今晩の米国では12月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、次第に様子見姿勢に向かう展開も想定しておきたいところである。ただし、ピーク感にはつながらないと考えられ、売り仕掛け的な動きに対しては、その後のリバウンド狙いで対応したい。
物色については、インデックスに絡んだ商いが中心となるため、引き続き指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が注目される。また、主力大型株が中心になりやすい需給状況ではあるものの、グロース250指数は25日、75日線からの上放れを見せてきており、流動性のある中小型株の一角には値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられる。
《AK》