12日の株式相場見通し=売り買い交錯、高値警戒感も底堅さ発揮へ
12日の東京株式市場は売り買い交錯のなかもやや利益確定の動きに押され、日経平均株価は5日ぶり反落に転じる可能性がある。前日の欧州株市場では主要国の株価指数が総じて売られたほか、米国株市場でも取引前半にNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも下値を試す展開を強いられた。朝方取引開始前に発表された12月の消費者物価指数(CPI)が事前の市場コンセンサスを上回る強い内容であったことから、FRBによる早期利下げ期待が後退し、これを嫌気する形で幅広い銘柄に売りが優勢となった。ただ、両指数とも午後に入り下げ渋り、一貫して下げ幅を縮小しNYダウは小幅に上昇して引けている。ナスダック指数も前日終値近辺まで水準を戻し、わずかながらプラス圏で取引を終えた。東京市場では前日まで日経平均が4営業日続伸で、特に直近2営業日は連続して600円を超える急速な上昇を示した。きょうのオプションSQ算出に絡んだ指数売買による影響はあるものの短期的な高値警戒感は否めず、利益確定売り圧力が上値を押さえそうだ。一方、下値では押し目買いが想定され、上下に不安定な値動きとなることが予想される。
11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比15ドル29セント高の3万7711ドル02セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同0.535ポイント高の1万4970.185だった。
日程面では、きょうは12月の貸出・預金動向、11月の国際収支、30年物国債の入札、12月の景気ウォッチャー調査など。また、株価指数オプション1月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日となる。海外では12月の中国貿易統計、12月の中国消費者物価指数(CPI)、12月の中国卸売物価指数(PPI)、12月の米卸売物価指数(PPI)など。