東洋電が3日続伸、上期営業利益が従来予想上回り黒字転換し着地
東洋電機製造<6505>が3日続伸している。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)連結決算が、売上高148億1700万円(前年同期比7.2%増)、営業利益1億8700万円(前年同期8000万円の赤字)、純利益3億1800万円(前年同期比12.2倍)となり、従来予想の営業損益1億2000万円の赤字を上回り黒字転換して着地したことが好感されている。
主力の交通事業で、鉄道会社による車両の新造・更新が回復基調にあることを背景に、民鉄向けや中国以外の海外向け需要が増加した。一方の産業事業は、一部の部材調達難の長期化による納入遅れなどの影響により従来予想を下回ったものの、自動車用試験機向け、生産・加工設備用システム向け、発電・電源システム向けなどが伸長した。また、採算性の向上に取り組んだことも奏功し、営業利益は従来予想を上回った。
なお、24年5月期通期業績予想は、売上高345億円(前期比11.2%増)、営業利益6億円(同15.9%増)、純利益8億円(同3.0%減)の従来見通しを据え置いている。
同時に、上限を30万株(発行済み株数の3.18%)、または3億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は1月12日から来年1月10日までで、株主還元の充実と資本効率の向上を図ることが目的という。なお、そのうち5万株を12日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で、総額5095万円で取得している。