話題株ピックアップ【夕刊】(1):トランザク、ウエストHD、ファストリ
■トランザクション <7818> 2,564円 +344 円 (+15.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
トランザクション<7818>が大幅に4日続伸で新値追い。同社は11日取引終了後、24年8月期第1四半期(23年9~11月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比17.9%増の14億8700万円となり、上半期計画の25億7700万円に対する進捗率は57.7%となった。売上高は同11.0%増の66億2400万円で着地。エコプロダクツではエコバッグやタンブラー・サーモボトルなど主力製品の販売が好調だったほか、ライフスタイルプロダクツではゲーム・アニメ業界やVチューバーなどの業界に対する売り上げが伸長した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ウエストHD <1407> 3,310円 +318 円 (+10.6%) 本日終値
ウエストホールディングス<1407>が急伸。同社はきょう午前10時ごろ、24年8月期第1四半期(23年9~11月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比3.7倍の13億1000万円になったことが好感されたようだ。売上高は同40.6%増の88億6700万円で着地。産業用太陽光発電所請負事業の受注が好調なことなどから、主力の再生可能エネルギー事業が大きく伸びたことなどが寄与した。なお、通期業績予想については売上高646億5500万円(前期比47.8%増)、営業利益116億8300万円(同37.5%増)とする従来見通しを据え置いている。
■USENHD <9418> 4,330円 +400 円 (+10.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は大幅高で上場来高値更新。11日の取引終了後に23年9~11月期連結決算を発表。売上高が前年同期比15.3%増の737億2400万円、営業利益が同63.0%増の74億7800万円となり、これを好感した買いが集まった。映像配信サービス「U-NEXT」は同業の「Paravi(パラビ)」とのサービス統合をはじめ、スポーツコンテンツやオリジナル書籍の配信が寄与し好調。業務店や飲食店向けの音楽配信・店舗DXサービス、オフィス向け通信サービスも伸び、全体業績を大きく押し上げた。通期の増収増益見通しに変更はない。
■富士ソフト <9749> 6,810円 +570 円 (+9.1%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率6位
富士ソフト<9749>が後場急伸。日本経済新聞電子版が「富士ソフトが株式の上場を継続するかを含めた資本政策の検討を始めることが12日、わかった」と、同日に報じた。社外取締役による特別委員会で議論するという。株式市場では、株価にプレミアムを上乗せする形でのTOB(株式公開買い付け)による非公開化や、資本効率の更なる向上に向けた取り組みへの思惑が広がり、買いを集める要因となったようだ。アクティビストが資本効率の改善を求めている同社は、複数の外資系投資ファンドから非公開化の提案を受けており、上場の継続と非公開化のどちらが企業価値を高めることになるかなどを議論すると伝えている。
■リテールパートナーズ <8167> 1,832円 +147 円 (+8.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
リテールパートナーズ<8167>は急反発し、昨年来高値を更新した。同社は11日取引終了後、24年2月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の55億円から67億円(前期比26.8%増)に引き上げたことが好感されたようだ。営業収益予想も2410億円から2520億円(同7.3%増)に上方修正。行動制限の緩和で人流が回復したことに加え、食料品価格の上昇などにより主力のスーパーマーケット事業の収益が伸びたことが寄与した。
■トプコン <7732> 1,723.5円 +131.5 円 (+8.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
トプコン<7732>が急騰し6日続伸。アクティビスト(物言う株主)として知られる米バリューアクト・キャピタルが、トプコンの株式を買い増したことが11日の取引終了後に判明し、思惑買いを誘ったようだ。同日に財務省に提出された変更報告書によると、バリューアクトと共同保有者による保有比率は8.06%から13.69%に上昇した。報告義務発生日は1月3日。保有目的には「純投資及び経営陣への助言又は状況に応じて重要提案行為等を行うこと」と記載している。トプコンも12日、主要株主の異動に関して開示した。バリューアクトの議決権割合について、従来の8.29%から3日現在で14.09%に上昇したとしている。
■大黒天物産 <2791> 7,730円 +570 円 (+8.0%) 本日終値
大黒天物産<2791>が続急伸し昨年来高値を更新。11日の取引終了後、24年5月期連結業績予想について、売上高を2572億円から2641億8700万円(前期比9.1%増)へ、営業利益を61億円から73億5500万円(同63.5%増)へ、純利益を37億円から45億8800万円(同47.2%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、既存店売上高が計画を大きく上回ったことに加えて、電気代の削減、生産性向上による人件費の削減などが想定していた以上に改善されたことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(6~11月)決算は、売上高1317億8700万円(前年同期比12.9%増)、営業利益39億5500万円(同3.7倍)、純利益24億8800万円(同3.2倍)だった。
■オンワード <8016> 544円 +36 円 (+7.1%) 本日終値
オンワードホールディングス<8016>が急反発。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、純利益を54億6200万円から59億1100万円(前期比93.1%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を17円から18円へ引き上げたことが好感された。売上高1892億1100万円(同7.5%増)、営業利益110億2200万円(同2.1倍)は従来見通しを据え置いたものの、好調な業績が継続することで将来課税所得の増加が見込まれるため、繰延税金資産の計上に伴い法人税等調整額が減少することが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高1413億8300万円(前年同期比8.4%増)、営業利益97億円(同2.2倍)、純利益57億4600万円(同2.1倍)だった。「クリック&トライ」サービスを導入したOMOストアの運営力が一層向上したことなどから、「23区」「UNFILO」「ペットパラダイス」「チャコット」などの主力ブランド事業の販売が引き続き好調に推移。また、グローバル事業構造改革の成果や商品サプライチェーン効率化の進捗なども寄与した。
■ライフコーポレーション <8194> 3,710円 +225 円 (+6.5%) 本日終値
ライフコーポレーション<8194>が7連騰。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を8010億円から8098億円(前期比5.8%増)へ、営業利益を198億円から222億円(同15.9%増)へ、純利益を135億円から150億円(同12.5%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を40円から50円に引き上げると発表したことが好感された。なお、年間配当は90円(前期70円)となる予定だ。多様なニーズに応える売場作りや商品開発、ネットスーパーの伸長などにより、新店・既存店が好調に推移したことが要因としている。また、コスト最適化に向けた全社的なカイゼン活動も奏功している。同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高6024億5200万円(前年同期比5.9%増)、営業利益192億3200万円(同41.8%増)、純利益132億6900万円(同37.5%増)だった。
■ファーストリテイリング <9983> 38,940円 +2,320 円 (+6.3%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が大幅高で3日続伸。11日の取引終了後に発表した第1四半期(9~11月)連結決算が、売上高8108億3300万円(前年同期比13.2%増)、営業利益1466億8600万円(同25.3%増)、純利益1078億円(同26.7%増)と大幅増収増益となったことが好感された。国内ユニクロ事業は9、10月は例年よりも気温が高く推移したことで秋冬商品の販売が苦戦したものの、11月は冬物防寒衣料などの販売が好調だったほか、感謝祭も盛況だった。また、海外ユニクロ事業はグレーターチャイナ、北米、欧州が大幅な増収増益となり、ジーユー事業も販売が好調に推移した。なお、24年8月期通期業績予想は、売上高3兆500億円(前期比10.2%増)、営業利益4500億円(同18.1%増)、純利益3100億円(同4.6%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース