話題株ピックアップ【夕刊】(3):ティムス、アルファ、三光合成

注目
2024年1月12日 15時20分

■SBIホールディングス <8473>  3,434円  -96 円 (-2.7%)  本日終値

SBIホールディングス<8473>が反落した。日本経済新聞電子版は11日の取引終了後、「主幹事を務めた新規株式公開(IPO)銘柄の株価を操作したとして、金融庁は近くネット証券最大手のSBI証券に一定期間の一部業務停止命令を出す方針を固めた」と報じた。同証券を傘下に持つSBIには、報道を嫌気した売りが膨らんだ。記事によると、業務停止命令の対象となるのは、新規上場企業の株購入を勧誘し受託する業務。個人向けの株や投資信託のネット取引は停止命令の対象外になるという。

■久光製薬 <4530>  4,446円  -116 円 (-2.5%)  本日終値

久光製薬<4530>が反落。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を1323億円から1410億円(前期比9.9%増)へ、営業利益を118億円から144億円(同24.1%増)へ、純利益を106億円から146億円(同24.3%増)へ上方修正し、これを受けて朝高スタートしたものの、利益確定売りにマイナスに転じた。国内外における積極的な販促活動、国内での経済活動やインバウンド需要の回復により、国内外ともに「サロンパス」を中心とした一般用医薬品が想定よりも伸長していることが要因。また、5月の値上げ後も国内一般用医薬品の売り上げが堅調に推移していることも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(3~11月)は、売上高1028億2700万円(前年同期比11.9%増)、営業利益122億7000万円(同44.2%増)、純利益121億1000万円(同27.2%増)だった。

■ティムス <4891>  226円  +50 円 (+28.4%) ストップ高   本日終値

ティムス<4891>がストップ高。11日の取引終了後、バイオ医薬品企業のJi Xing Pharmaceuticals(JIXING)による米バイオジェン<BIIB>からの急性脳梗塞向け治療薬「TMS-007」の世界における開発権獲得に関連して、JIXINGと戦略的提携を構築すると発表した。ティムスはTMS-007の日本国内における開発販売権を取得し、契約一時金としてJIXINGの株式500万ドル相当を受領。最大1250万ドルの開発マイルストーンと、最大3億5500万ドルの販売マイルストーン、日本を除く地域での販売高に対し1ケタから10%台前半の段階的料率を乗じたロイヤルティーを受領する可能性があると公表した。今後の収益貢献を期待した買い注文が大量に入った。あわせて、ティムスはJIXINGから、高血圧を対象としたアルドステロン合成阻害剤(ASI)「JX09」について、日本での開発販売権を獲得すると公表。更に、ニューヨークに拠点を置く投資会社のRTW Investmentsがティムスに対し、約6億8432万円を出資し、同社の成長戦略を支援していくことも開示した。

■アルファ <4760>  1,393円  +300 円 (+27.5%) ストップ高   本日終値

アルファ<4760>がストップ高。11日の取引終了後、24年8月期第1四半期(9~11月)の連結決算を発表。営業損益は9100万円の黒字(前年同期は3300万円の赤字)と黒字転換し、通期の計画(5000万円の黒字)を上回った。業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。9~11月期の売上高は前年同期比17.2%増の17億700万円だった。ポップギャラリー製商品ではオンラインショップの活用を図るとともに中小流通業への販売活動を継続。ノベルティー需要を取り込んだほか、食品・飲料メーカーを中心に販促施策の受注が増えたことも、全体の業績の底上げにつながった。

■三光合成 <7888>  616円  +100 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

三光合成<7888>が集中人気。自動車向け工業用プラスチック部品を主力に展開するが、電気自動車(EV)シフトの流れが軽量化ニーズを喚起し、同社の収益環境に追い風となっている。11日の取引終了後に24年5月期上期(23年6~11月)の決算を発表、営業利益は前年同期比24%増の20億4100万円と大幅な伸びを達成した。特に9~11月期は絶好調で同利益は前年同期比72%増という高変化を示しており、これが株価を強く刺激する格好となっている。また、好業績を背景に株主還元も強化、今期年間配当を従来計画の18円から2円増額し20円とすることも発表しており、投資資金の流入を後押しした。株価指標面ではPER8倍強、PBR0.6倍台と依然として割安感が際立っていることも買い安心感につながっているようだ。

■ジェーソン <3080>  621円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

ジェーソン<3080>は朝方から買いが殺到。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高221億6900万円(前年同期比6.8%増)、営業利益8億3200万円(同10.4%増)と2ケタ営業増益となり、通期予想に対する進捗率が87%となったことが好感された。夏の猛暑や秋口以降の比較的高い気温の継続などを背景に、主力のペットボトル飲料を含めた食料品を中心に順調に販売を伸ばした。また、各種コストの抑制や水道光熱費などの低減効果も寄与した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高285億円(前期比4.7%増)、営業利益9億6000万円(同19.8%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、24年2月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これも好材料視された。毎年2月末時点で5単元(500株)以上を保有する株主を対象に、自社店舗で利用できる優待券8000円分、またはPBのミネラルウォーター(500ミリリットル24本入×4箱)のいずれか1つを贈呈する。

■日本コンクリート工業 <5269>  426円  +66 円 (+18.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

日本コンクリート工業<5269>が急騰。基礎杭やポール、プレキャスト製品などを手掛けるコンクリート製品メーカーで特にNTT<9432>向けで高実績を有することで知られる。足もとの業績は製品価格の引き上げや大型案件の施工が順調に進んでおり、会社側の想定を上回って好調に推移している。そのなか、11日取引終了後に24年3月期通期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の13億円から19億円(前期は2億2800万円の赤字)に大幅増額しており、これをポジティブ視する投資資金が流入した。PBR0.5倍台と投資指標面からも割安感が強く、水準訂正余地が意識されている。

■チームスピリット <4397>  380円  +45 円 (+13.4%)  本日終値

チームスピリット<4397>は急反発。11日の取引終了後、第2四半期累計(23年9月~24年2月)連結業績予想について、営業損益を2億円の赤字から1億円の赤字~8000万円の赤字(前年同期2200万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。売上高は概ね計画通りに進捗していることから21億2000万円(前年同期比15.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、ARR(年間経常収益)成長のために必要な投資は継続しつつ、経営の効率性を高めるために一部の成長投資、採用計画を見直すことが要因という。なお、通期予想は売上高のみ開示しており、44億円~45億円(前期比15.5~18.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(9~11月)決算は、売上高10億4300万円(前年同期比17.0%増)、営業損益4800万円の赤字(前年同期2300万円の赤字)だった。大手企業向けライセンス売上高が売り上げ増を牽引し、プロフェッショナルサービス売り上げも堅調に推移した。

■PR TIMES <3922>  2,113円  +250 円 (+13.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

PR TIMES<3922>は大幅高。11日取引終了後に発表した23年3~11月期連結決算は売上高が前年同期比16.9%増の50億4300万円、営業利益が同38.0%増の15億1500万円だった。営業利益が通期計画(15億円)を上回っており、業績上振れを期待した買いが優勢となった。主力のプレスリリース配信サービスの利用企業社数が大きく伸びた。プレスリリース件数は昨年10月に過去最高となる月間3万4092件を記録したという。通期の増収増益見通しは据え置いた。

■ドーン <2303>  2,156円  +156 円 (+7.8%)  本日終値

ドーン<2303>が大幅続伸。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)単独決算が、売上高5億5100万円(前年同期比6.4%増)、営業利益1億6500万円(同23.0%増)、純利益1億2500万円(同32.4%増)と大幅増益となったことが好感された。コロナウイルス感染症対応向けメッセージ配信サービスが一部終了するといった減収要因はあったものの、ストック型収入であるクラウド利用料において順調に契約数が積み上がったことに加えて、ライセンス販売において消防防災を中心に新規受注が増加したことや、商品売り上げにおける新規及びリプレイスによる受注の増加が寄与した。なお、24年5月期通期業績予想は、売上高14億6000万円(前期比6.7%増)、営業利益4億9300万円(同11.3%増)、純利益3億4300万円(同6.9%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を6万株(発行済み株数の1.92%)、または1億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は1月12日から3月31日まで。株主への利益還元と資本効率の向上並びに経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的。また、企業価値の持続的向上へのインセンティブとしての譲渡制限付株式報酬に将来的に活用することができるようにするためともしている。

●ストップ高銘柄

エムケイシステム <3910>  379円  +80 円 (+26.8%) ストップ高   本日終値

ホリイフードサービス <3077>  401円  +80 円 (+24.9%) ストップ高   本日終値

データセクション <3905>  485円  +80 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値

ピクセラ <6731>  620円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

阿波製紙 <3896>  663円  +100 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

ディップ <2379>  2,535円  -700 円 (-21.6%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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