ダウ平均は反落 予想下回る米PPIも上げ一服 冴えない決算が圧迫=米国株概況
NY株式12日(NY時間16:23)(日本時間06:23)
ダウ平均 37592.98(-118.04 -0.31%)
S&P500 4783.83(+3.59 +0.08%)
ナスダック 14972.76(+2.58 +0.02%)
CME日経平均先物 35600(大証終比:-10 -0.03%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。取引開始前に発表の12月の生産者物価指数(PPI)が、前日の消費者物価指数(CPI)とは違い、予想を下回ったことで米株式市場は買い先行で始まった。ただ、買いが一巡すると次第に戻り売りが優勢となり、ダウ平均は下げに転じている。
取引開始前に発表になった米大手銀や航空会社、そして、ヘルスケア企業の決算が冴えなかったことで、来週以降本格化する米企業決算への警戒感も本日は出ていた可能性もありそうだ。米大手銀の決算ではJPモルガン<JPM>は好決算を発表したものの、バンカメ<BAC>が冴えない決算を発表。シティグループ<C>やウェルズ・ファーゴ<WFC>も決算を発表していた。いずれも最終的には小動きで本日の取引を終了している。
一方、デルタ航空<DAL>は24年通期の1株利益の見通しに失望感を強めた模様で、同社株のほか他の航空キャリアも売りが強まった。そのほか、ユナイテッドヘルス<UNH>も決算を受けて下落し、ダウ平均を圧迫。医療費の保険支払いの割合を示すメディカルケア・レシオ(医療費率)が予想よりも高かった点が嫌気されている。
12月の米PPIは予想に反して3カ月連続で低下し、企業レベルでのインフレは鈍化が続いている。最終需要は前月比0.1%低下し、コア指数は3カ月間ほとんど変化しなかった。前年比では、総合が1.0%上昇、コアは1.8%上昇と、2020年末以来最小の上昇となった。これはいずれ消費者物価に反映される可能性があるが、短期金融市場では利下げ期待が高まっており、2024年の合計の利下げ予想が1.60%ポイント超まで拡大していた。
ただ、米株式市場は下押す動きまではなく、調整の範囲といったところ。明日から3連休を控えていることもあり、年初からの米雇用統計や今週のインフレ指標など重要イベントを通過したことで、本日は上げ一服感が出ていたのかもしれない。
ボーイング<BA>が下落。先週の旅客機の運航停止事故を受けて、米連邦航空局(FAA)が同社に対する正式な調査をきのう開始したが、取引開始前に同社の生産・製造業務に対する監視を強化すると発表した。
サンドイッチ専門店のポットベリー<PBPB>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を15ドルに設定した。
ユナイテッドヘルス<UNH> 521.51(-18.17 -3.37%)
デルタ航空<DAL> 38.47(-3.79 -8.97%)
ボーイング<BA> 217.70(-4.96 -2.23%)
ポットベリー<PBPB> 12.63(+0.27 +2.18%)
JPモルガン<JPM> 169.05(-1.25 -0.73%)
バンカメ<BAC> 32.80(-0.35 -1.06%)
シティグループ<C> 52.62(+0.54 +1.04%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 47.40(-1.64 -3.34%)
アップル<AAPL> 185.92(+0.33 +0.18%)
マイクロソフト<MSFT> 388.47(+3.84 +1.00%)
アマゾン<AMZN> 154.62(-0.56 -0.36%)
アルファベットC<GOOG> 144.24(+0.57 +0.40%)
テスラ<TSLA> 218.89(-8.33 -3.67%)
メタ・プラットフォームズ<META> 374.49(+4.82 +1.30%)
AMD<AMD> 146.56(-1.46 -0.99%)
エヌビディア<NVDA> 547.10(-1.12 -0.20%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美