ダウ平均は反落 市場は早期利下げ期待を後退させる=米国株概況

市況
2024年1月17日 6時35分

NY株式16日(NY時間16:23)(日本時間06:23)

ダウ平均   37361.12(-231.86 -0.62%)

S&P500    4765.98(-17.85 -0.37%)

ナスダック   14944.35(-28.41 -0.19%)

CME日経平均先物 35905(大証終比:+255 +0.71%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。本日の市場は米国債利回りが上昇するなど、市場は早期利下げ期待を後退させており、米株式市場も利益確定売りが優勢で始まった。半導体の一角に買いが入り、下げ渋る場面も見られたものの上値が重く、結局下げて終えている。ダウ平均は一時391ドル安まで下落する場面も見られた。

「中央銀行が利下げを延期することはリスク資産にとってプラスにはならない。市場は少し先走り過ぎた」との指摘が出ているほか、「米国債利回りは当面、現行水準から低下することはないと思われる」といった声も聞かれる。市場は年内に計6回以上の利下げを見込んでいるが、深刻なリセッションにでも陥らない限り、その可能性は低いと見られおり、深刻なリセッションの確率は25%程度との見解も出ていた。

そのような中で、米株式市場も決算が本格化する前に、これまでの上昇を見直す動きも出ていたようだ。本日は半導体関連株への買いが入り、特にAMD<AMD>の上昇が目立った。一時159.71ドルまで上昇し、2021年12月以来の高値を更新した。アナリストが同社の目標株価を従来の120ドルから200ドルに引き上げていた。人工知能(AI)が成長の主な原動力になると見ている。AIではエヌビディア<NVDA>がリードしているが、企業の第2のソースを持ちたいという願望がソフトウェア・エコシステムの課題を圧倒すると考えているという。

モルガン・スタンレー<MS>が決算を受け下落。取引開始前に決算を発表し、同銀の主力部門であるウェルス・マネジメントが引き続き好調だった。ただ、1株利益が大幅な減益となり予想も下回ったことが嫌気されている。これは昨年の地銀破綻に伴う米連邦預金保険公社(FDIC))の特別評価額に対する同行の負担分で1株0.28ドルの一時費用が発生しため。

ゴールドマン<GS>も決算を発表。株式トレーディングの収入が予想以上に好調だったほか、資産運用・ウェルスマネジメント部門は、金融管理事業の売却益に支えられ、四半期として過去2年間で最高の収入を記録。株価は売買が交錯していたが、次第に買いが優勢となった。

ボーイング<BA>が下落し、ダウ平均を圧迫。737MAX-9の事故を受け、製造プロセスにおける機体の検査を強化するほか、顧客の航空会社に工場を公開する方針を示した。出荷に大幅な遅延が発生するのではとの懸念が強まっている模様。

スピリット航空<SAVE>が急落。ボストン連邦地裁が反トラスト法に抵触する恐れがあるとして、ジェットブルー<JBLU>による同社の買収を阻止する判断を下した。

アンダーアーマー<UA>が下落。アナリストがネガティブ・カタリスト・ウォッチに指定。目標株価は8ドルに設定した。

特別買収目的会社(SPAC)のデジタル・ワールド・アクイジション<DWAC>が上昇。同社はトランプ前大統領のSNSトゥルース・ソーシャルとの合併を模索している。15日に行われた米共和党の大統領候補指名争い初戦のアイオワ州党員集会で、トランプ前大統領が大差での勝利を確実にしたことが好感された。

ボーイング<BA> 200.52(-17.18 -7.89%)

デジタル・ワールド<DWAC> 22.35(+5.03 +29.04%)

ゴールドマン<GS> 380.45(+2.70 +0.71%)

モルガン・スタンレー<MS> 85.97(-3.73 -4.16%)

アンダーアーマー<UAA> 7.41(-0.51 -6.44%)

スピリット航空<SAVE> 7.92(-7.05 -47.09%)

ジェットブルー航空<JBLU> 5.13(+0.24 +4.91%)

アップル<AAPL> 183.63(-2.29 -1.23%)

マイクロソフト<MSFT> 390.27(+1.80 +0.46%)

アマゾン<AMZN> 153.16(-1.46 -0.94%)

アルファベットC<GOOG> 144.08(-0.16 -0.11%)

テスラ<TSLA> 219.91(+1.02 +0.47%)

メタ・プラットフォームズ<META> 367.46(-7.03 -1.88%)

AMD<AMD> 158.74(+12.18 +8.31%)

エヌビディア<NVDA> 563.82(+16.72 +3.06%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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