伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 1月21日版
日経平均は上値の重さを確認する作業へ入っている公算
1. 日経平均の乖離線はめったに出ない高水準へ位置
図1は、 日経平均株価の日足と、終値から当日の25日移動平均線の値を引いた乖離線(以下、25日の乖離線)です。日経平均株価の25日の乖離線は通常、±1000円を超えると勢いの強い上昇、下降の流れが終焉に近づいていることを示唆します。
1月15日は、25日の乖離線が2404円をつけています。25日の乖離線が2000円を超えたのは、1990年から2023年の期間で見るとほんの数回しかありません。
1990年から1992年までは、バブル崩壊後の暴落後の急反発場面で何度か2000円を超えています。
1993年から2019年までは、一度も2000円を超える動きが表れていません。
2020年以降で2000円を超えて25日の乖離線がピークをつけた日とその水準は、「コロナショック後の上昇がいったん終息する前の2020年6月8日(25日の乖離線が2149円)」、「8月から9月にかけて、自民党総裁選と日経平均株価の銘柄入れ替えなどの強気と判断された要因が重なり、18営業日で3841円幅の上げ場面となった2021年9月14日(25日の乖離線が2170円)」、「昨年6月までの一本調子の上昇場面の最終段階となる2023年6月14日(25日の乖離線が2321円)」の3回しかありませんでした。
2024年1月15日の25日の乖離線の2404円は、過去3回のピークを超えた地点となっています。
図1 日経平均株価(日足)と25日の乖離線、昨年までの動き
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