話題株ピックアップ【夕刊】(2):SBG、バイセル、東京製鉄
■ソフトバンクグループ <9984> 6,723円 +158 円 (+2.4%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が続伸、足もとで上値追い局面に移行しており、1月12日ザラ場につけた6642円の戻り高値をクリアした。ここ米国株市場で半導体を中心にグロース株の物色人気が再び強まっており、前週末はナスダック総合株価指数の上昇率がNYダウやS&P500指数を上回った。米ハイテク株に投資する同社株はナスダック指数との株価連動性が高く追い風要因となっている。また同社が出資する英半導体設計のアーム<ARM>が米金融機関による強気の投資判断を拠りどころに急速に買い直されていることも、ポジティブ材料視された。
■ソラスト <6197> 585円 +12 円 (+2.1%) 本日終値
ソラスト<6197>が反発。前週末19日の取引終了後に発表した12月度の介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比2.8%増となり、7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。また、デイサービス利用者数も同28.0%増となり、利用者数の増加基調が続いている。
■バイセル <7685> 3,025円 +45 円 (+1.5%) 本日終値
BuySell Technologies<7685>が反発。前週末19日の取引終了後、ブランド品や貴金属などの買い取り店舗を運営するむすび(横浜市西区)の子会社化に向けて基本合意したと発表しており、好材料視された。買い取りチャネルの強化やグループ店舗の連携による展開エリアや店舗数の拡大に加えて、バイセルによるマーケティング支援などにより、むすびの更なる規模拡大が期待できると判断したという。3月中旬から下旬の予定で全株式を取得する予定で、取得価額などの詳細は未定。なお、23年12月期業績への影響はないとしている。
■東京製鐵 <5423> 1,760円 +21 円 (+1.2%) 本日終値
東京製鐵<5423>がしっかり。前週末19日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の単体決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを245億円から265億円(前期比14.1%減)に引き上げた。また、取得総数55万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.50%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、これらが株価の支援材料となったようだ。今期の売上高の見通しは3690億円から3670億円(前期比1.6%増)に引き下げた。4~12月期は売上高が前年同期比1.6%増の2766億2800万円、最終利益が同24.6%減の221億5100万円だった。建築案件の工期遅れの影響などにより、10~12月期は出荷数量が計画を下回ったものの、出荷価格は想定通りに推移した。エネルギーコストなどの購入単価の低減傾向が続いたことは、利益を押し上げる要因となった。第3四半期までの実績を踏まえ、通期の業績予想に織り込んだ。自社株の取得期間は1月22日から6月30日までとする。
■東北新社 <2329> 1,400円 +6 円 (+0.4%) 本日終値
東北新社<2329>が反発。19日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、3Dインベストメント・パートナーズの東北新社株式の保有割合が13.38%から14.44%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は1月12日となっている。
■稲畑産業 <8098> 3,090円 -20 円 (-0.6%) 本日終値
稲畑産業<8098>は続落。この日、5日に発表した株式売り出しの受渡日を迎えた。売り出し価格は3009円で決まっており、株価はこの水準を上回って推移していることから売り出しに応じた投資家は利益が乗っている格好だ。このため、この日は利益確定売りが膨らんでいるようだ。
■日本エコシステム <9249> 2,084円 +400 円 (+23.8%) ストップ高 本日終値
日本エコシステム<9249>がストップ高。前週末19日の取引終了後に株主優待制度の新設を発表した。直近の株価をもとにした配当と株主優待の利回りの合計となる「総合利回り」は最大11%超で設定したといい、個人投資家の関心を集める形となった。同社は毎年3月末日と9月末日時点で200株以上を保有する株主を対象に、QUOカードを1万5000円分、半年ごとに贈呈する。年間では3万円分となる。
■グッピーズ <5127> 2,196円 +400 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
グッピーズ<5127>がストップ高。前週末19日の取引終了後、メドレー<4480>がグッピーズに対し完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株3250円。グッピーズの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きをみせている。メドレーはグッピーズの国家試験対策アプリ・新卒採用向けインターネットサービスと、閲覧課金型の中途採用向けインターネットサービスを取り込み、事業の拡大につなげる。買付予定株数の下限は39万2800株で、上限は設定しない。買付期間は1月22日から3月7日。TOB成立後、グッピーズは所定の手続きを経て、上場廃止となる見込み。グッピーズはTOBに賛同の意見を表明した。東京証券取引所は1月19日付でグッピーズを監理銘柄(確認中)に指定した。
■松屋アールアンドディ <7317> 900円 +112 円 (+14.2%) 本日終値
松屋アールアンドディ<7317>が急動意。今月9日につけた昨年来高値830円を払拭し、新値街道に突入する可能性が高まっている。自動縫製機の開発・製造のほか、エアバッグなどの自動車部品の製造・販売を手掛けている。足もとの業績は自動車生産回復を背景としたエアバッグなどの好調に加え、新生産ライン稼働などによる合理化効果が発現し会社側の想定を上回って推移している。前週末19日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来見通しの8億6000万円から11億円(前期比80%増)に大幅増額しており、これを材料視する形で投資資金が流入した。
■北川鉄工所 <6317> 1,518円 +133 円 (+9.6%) 本日終値
北川鉄工所<6317>がマドを開け急伸。同社は工作機械器具や自動車用の鋳造部品のほか、立体駐車場や産業機械を手掛けるが、半導体研磨材の製造販売会社ケメット・ジャパン(千葉市)とハードディスク製造装置メーカーであるシステム精工(新潟県長岡市)の2社を完全子会社化し半導体事業にも参入している。一方、前期実績ベースで年30円配を行う有配企業でありながら、PBRが0.3倍台という超低位に放置されており、バリュー株としての側面で見直し余地が大きい。24年3月期は営業利益段階で前期比5.1倍の10億円を予想、年間配当は前期と並びの30円を計画しているが、配当利回りは2%前後にとどまっており、来期は株主還元強化に動く可能性も十分。増配期待も株高を後押ししそうだ。
株探ニュース