ユナイテッド航空が決算受け買い強まる 第1四半期は冴えない見通しもその後の急回復示唆=米国株個別
(NY時間09:43)(日本時間23:43)
ユナイテッド航空<UAL> 42.10(+3.65 +9.49%)
ユナイテッド航空<UAL>が上昇。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、第1四半期の1株損益は予想以上の赤字を見込んだものの、通期の1株利益は予想を上回る見通しを示した。カービーCEOは声明で「予測不可能な逆風にもかかわらず、昨年は過去最高の業績を達成した」と述べた。
第1四半期の赤字見通しについては、ボーイング<BA>のMAX9型機の運航停止による不安定さを示している。米規制当局は今月初めに、同型機が飛行中にパネルが側面から吹き飛んだことを受けて、すべてのMAX9型機を運航停止させている。ユナイテッド航空はこの機種の最大の運航会社で79機を保有。
ただ、株価は上昇。今回の通期ガイダンスは第2四半期以降の急回復も示唆し、市場に安心感が広がった模様。なお、米規制当局はボーイング737-900ER型機の事前点検も推奨していたが、同社はすでに点検を開始し、数日内に終了する予定だと述べていた。
アナリストからも概ね高評価で、「MAX9型機の運航停止にもかかわらず、通期のガイダンスが現時点でコンセンサスを上回ったことは非常に心強い。デルタ航空<DAL>と同様に今回のガイダンスは保守的なものと考えており、上方修正される余地が十分にあると考えている」と述べていた。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):2.00ドル(予想:1.69ドル)
・売上高:136.3億ドル(予想:135.4億ドル)
旅客収入:124.4億ドル(予想:123.9億ドル)
貨物:4.02億ドル(予想:3.46億ドル)
その他:8.03億ドル(予想:8.06億ドル)
・座席マイル当たりの旅客収入(PRASM):16.85セント(予想:16.87セント)
・有償旅客マイル:607億(予想:610億)
・有効座席マイル:737億(予想:735億)
(1-3月・第1四半期)
・1株損益(調整後):-0.35~-0.85ドル(予想:-0.21ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):9~11ドル(予想:9.45ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美