住友不など不動産株が軒並み安、日銀金融政策の正常化観測が重荷
住友不動産<8830>や三井不動産<8801>、三菱地所<8802>がそろって株価水準を切り下げ、東証の業種別指数の「不動産業」は下落率で上位となっている。日銀の金融政策決定会合後に行われた23日の植田和男総裁の会見を受け、市場では金融政策の正常化観測が台頭。24日の債券市場で長期金利は大きく上昇している。金利上昇が事業面でマイナスの影響をもたらすとみられている不動産株に対しては、買い持ち高を圧縮する目的の売りが優勢となっている。
植田総裁は会見で、2%の物価安定目標への実現の確度について「少しずつ高まっている」と述べた。決定会合後に公表された「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」においても同様の記述があった。日銀がマイナス金利政策解除への地ならしを進めているとの受け止めが広がったとみられている。東京建物<8804>や大東建託<1878>も軟調に推移している。