ネットフリックスが決算受け大幅高 有料会員数が1312万人増加=米国株個別

材料
2024年1月24日 23時46分

(NY時間09:33)(日本時間23:33)

ネットフリックス<NFLX> 542.56(+50.37 +10.23%)

ネットフリックス<NFLX>が大幅高。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益は予想を下回ったものの、売上高は予想を上回った。特に有料会員数が1312万人増加し、予想を大きく上回っている。各地域で予想を上回る加入者数の増加が見られ、外出が難しかったパンデミックの初期以来、四半期としては最高の伸びを記録した。ガイダンスも公表し、第1四半期の1株利益は予想を上回る見通しを示した。

同社はパスワード共有の取り締まり、安価な広告付きメニューの導入、そして好調な番組群に支えられ、2022年の低迷期から立ち直り、過去最高の会員数を記録した。最新四半期のヒット番組にはポスト黙示録スリラー「Leave the World Behind」や、サッカー界の巨匠デビッド・ベッカムのドキュメンタリーなどがある。

ただ、昨年末の加入者数の堅調な伸びが今年も続くとは限らない。同社は、第1四半期は前年の175万人は上回るものの、第4四半期ほど顧客数は増えないと述べている。市場は431万人を予想。

しかし、それが売上高の伸びを妨げることはなさそうだ。同社はここ何年もそうしてきたように、値上げを一部実施することで、2桁のペースで売上高を伸ばし続けると述べた。2022年の上半期に顧客を失ったとき、経営陣は長い間抵抗してきた手段を講じた。広告メニューを導入し、パスワード共有を取締りを顧客に強制。広告付きメニューはスタートこそ遅れたが、勢いを増し始めている。同社は今月初めに現在2300万人以上がこの層を利用していると発表していた。

アナリストからも強気の投資判断の再表明が相次いでいる。「規模、成長性、フリーキャッシュフロー(FCF)創出の組み合わせから、株式はより広範な市場に対するプレミアムのマルチプルを獲得すると予想。2028年の1株利益はベースケースで約40ドル、強気ケースで約50ドルに達すると予想され、これは5年後の株価1000ドルをサポートする」と述べた。

(10-12月・第4四半期)

・1株利益:2.11ドル(予想:2.19ドル)

・売上高:88.3億ドル(予想:87.1億ドル)

・営業利益率:16.9%(予想:14.1%)

・有料会員数:+1312万(予想:+891万)

北米:+281万件(予想:+176件)

EMEA:+505万人(予想:+366万人)

南米:+235万人(予想:+136万人)

アジア・太平洋:+291万人(予想:+208万人)

・FCF:15.8億ドル(予想:12.6億ドル)

(1-3月・第1四半期見通し)

・1株利益:4.49ドル(予想:4.09ドル)

・売上高:92.4億ドル(予想:92.8億ドル)

・営業利益率:26.2%(予想:24.1%)

(通期見通し)

・売上高:2桁台の増収

・FCF:60億ドル(予想:60.3億ドル)

・営業利益率:24%(予想:22.7%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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