TIが決算受け下落 産業用の不振拡大 自動車も減少=米国株個別
(NY時間09:38)(日本時間23:38)
テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN> 170.20(-4.14 -2.37%)
テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN>が下落。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回った。同社は声明で「第4四半期は産業用の不振が拡大し、自動車も前四半期比で減少した」と述べた。ガイダンスも公表し、第1四半期は1株利益、売上高とも予想を下回る見通しを示した。
今回の見通しは主要部門からの受注回復が予想以上に長引いていることを示唆している。これは市場全体にとって良い兆候ではない。同社はチップ業界最大の顧客リストと、最も多様な製品群を有しており、そのガイダンスは全体の指標となる。
同社はアナログ半導体の最大手メーカーだが、アナログ半導体はボタンを押す力を電子信号に変換するなど、単純だが重要な機能を果たすチップ。同社は工場をアップグレードする野心的な計画に着手しているが、外注生産に頼る競合他社に対して優位に立てる一方、その推進が収益性を圧迫している。しかし、同社の幹部は需要の変動によっても、この計画が揺らぐことはないと述べていた。
アナリストからは「同社は家電製品へのエクスポージャーが高いため、株価は同業他社よりも早くピークに達した。ただ、現在の売上動向は同業他社と同様で、産業用は第1四半期で底を打ち、自動車用はそのやや後と見ている」との指摘も出ていた。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.49ドル(予想:1.48ドル)
・売上高:40.8億ドル(予想:41.3億ドル)
アナログ:31.2億ドル(予想:30.7億ドル)
エンベデッド・プロセッシング:7.52億ドル(予想:8.29億ドル)
その他:2.05億ドル(予想:2.28億ドル)
・営業利益:15.3億ドル(予想:15.6億ドル)
・設備投資:11.5億ドル(予想:11.6億ドル)
(1-3月・第1四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.96~1.16ドル(予想:1.42ドル)
・売上高:34.5~37.5億ドル(予想:40.9億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美