話題株ピックアップ【昼刊】:フューチャー、郵船、古河電
■フューチャー <4722> 1,807円 +78 円 (+4.5%) 11:30現在
フューチャー<4722>が3日ぶりに急反発した。24日の取引終了後、経営・マーケティング事業などを展開するリヴァンプ(東京都港区)の完全子会社化に向けて、同社と合意したと発表。今後の収益面での好影響を期待した買いが入ったようだ。リヴァンプの新株予約権に関し、フューチャーによる株式取得前にリヴァンプによる買い取りが完了していることなどを条件として、リヴァンプの株主との間で譲渡契約を締結し、同社株を取得する方針。DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応に向けた顧客のニーズが高まるなか、リヴァンプをグループに加えることで課題解決力を一段と高め、グループの成長を加速させる。
■日本郵船 <9101> 5,107円 +127 円 (+2.6%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が全般軟調地合いに抗して一斉高に買われている。PERやPBRなど投資指標面で割安感が強いほか、引き続きコンテナ船運賃市況の上昇の思惑が株価の刺激材料となっている。「中東の地政学リスクに伴う航路変更を背景に運賃の上昇が続くとの見方が強まっているようだ。前日に野村証券が海運大手3社の業績見通しを増額し、目標株価を引き上げたこともポジティブ視されている」(中堅証券ストラテジスト)という。信用取組も郵船は直近の信用倍率が1.05倍と売り買い拮抗、川崎汽は同0.43倍と大幅に売り長状態にあるなど株式需給面からも投資妙味が意識されている。
■古河電気工業 <5801> 2,588円 +57.5 円 (+2.3%) 11:30現在
古河電気工業<5801>は5連騰。24日の取引終了後、海外上場の有価証券の一部売却に伴い、連結決算において特別利益として投資有価証券売却益を計上すると発表した。24年3月期の連結業績予想には概算金額で織り込んでいるとするものの、資産の効率化と財務体質の向上につながる経営判断を好感した買いが同社株を支援したようだ。同日が売却益発生日となり、投資有価証券売却益は約68億円としている。
■ソシオネクスト <6526> 3,407円 +26 円 (+0.8%) 11:30現在
ソシオネクスト<6526>が6連騰と気を吐いている。昨年末の株式分割後の高値圏をまい進中で、なお上値指向が強い。直近、米10債利回りが4.18%まで上昇、国内でも新発10年物国債の利回りが0.7%台で強含みに推移するなど、国内外で金利上昇傾向にあり、半導体関連などハイテク系グロース株には逆風が意識される場面にあるが、そのなか同社株は目先筋の利益確定売りをこなし強調展開を継続している。半導体設計大手で、次世代半導体の本命と目されるSoC(システム・オン・チップ)をはじめファブレスで先端品の供給を行うが、生産委託する台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>と連携し次世代2ナノ品の開発も進捗させている。また、4月の日経平均採用銘柄の入れ替えで新規採用の有力候補としても注目度が高い。
■ニデック <6594> 5,600円 -298 円 (-5.1%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
ニデック<6594>が急落。24日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・期末配当予想を修正した。最終利益の見通しは1650億円から1350億円(前期比3.0倍)に引き下げた。配当予想の増額と自己株式の取得枠設定も同時に発表したが、成長が期待されていたEV(電気自動車)向け部品の事業環境の変化に伴う業績予想の修正を嫌気した売りが優勢となった。EVトラクションモーターに関する事業において、極端な価格競争が発生し、不採算機種の受注を制限するなど戦略を転換した。同事業の財務健全化と収益性強化のための構造改革費用の計上を予想に織り込んだ。一方、今期の売上高予想は2兆2000億円から2兆3000億円(同2.5%増)に引き上げた。期末配当予想は5円増額して40円とした。年間配当予想は前期比5円増配の75円となる。加えて、取得総数200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.34%)、取得総額110億円を上限とする自己株式の取得枠を設定した。取得期間は1月25日から5月24日までとする。
■神戸物産 <3038> 3,869円 -120 円 (-3.0%) 11:30現在
神戸物産<3038>が反落した。24日の取引終了後に2023年12月度の単体業績を発表。売上高は前年同月比10.2%増の456億900万円と増収基調を継続したものの、経常損益は38億3900万円の赤字(前年同月は2億400万円の黒字)に転落しており、嫌気されたようだ。同社は為替予約に努めてきたが、12月末にかけて為替相場が大きく円高に振れたことに伴い、一過性の時価評価損を計上した。その後は円安方向で推移していることから、足もとの為替水準が続く場合、24年1月度の月次では大きく改善すると見込んでいる。
■ディスコ <6146> 40,490円 -240 円 (-0.6%) 11:30現在
ディスコ<6146>が売り優勢、フシ目の4万円大台を割り込んだ。朝方はカイ気配でスタートしたものの寄り付いた後は急反転し、下値を探る展開となった。同社が24日取引終了後に発表した23年4~12月期決算は営業利益が前年同期比5%減となった。10~12月期の同利益については前年同期比25%増と増益を確保したが、累計では増益に転じることができていない。スマートフォンなどの販売不振による影響を受ける一方、一方で生成AI用に使われる高性能半導体向け製造装置が好調で収益に貢献している。ただ、株価的には今週23日に上場来高値4万2950円をつけるなど急ピッチに買われていたこともあって、足もとで利食い急ぎの動きが表面化した。
■三菱UFJ <8306> 1,383.5円 -0.5 円 (0.0%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は売り買い交錯、前日終値近辺で強弱観を対立させながらも底堅さを発揮している。前日は日銀の金融政策決定会合を通過してマイナス金利の早期解除に向けた思惑が再燃、国内長期金利の上昇を背景に株価を大きく切り上げた。5%を超える上昇で約16年半ぶりの高値圏に浮上したが、きょうは目先筋の利益確定売りをこなし頑強な値動きをみせている。市場では、マイナス金利の解除が4月でなく3月に前倒しされる可能性を指摘する声も一部に出ており、同社をはじめメガバンクにとっては運用環境改善に期待した買いが入りやすい局面にある。
■塩水港精糖 <2112> 323円 +80 円 (+32.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
塩水港精糖<2112>が物色人気を集めている。24日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を292億円から310億円(前期比10.9%増)へ、営業利益を5億2000万円から14億7000万円(同2.4倍)へ上方修正すると発表。あわせて増配や長期保有株主優待制度の新設を発表しており、これらが好感されている。精糖事業で実勢を踏まえた適正価格での販売に努めたことが奏功。原材料やエネルギー価格の高騰があったものの増収効果で吸収する見通しだ。配当予想は5円から9円(前期5円)に増額修正した。従来予想の普通配当5円に創業120周年記念配当3円と、国内投資先からの受け取り配当金の計上による特別配当1円を上乗せする。長期保有株主優待については3年以上継続して、かつ毎年3月末時点で1000株を保有する株主に対し、「オリゴのおかげ」など自社関連製品5000円相当を贈呈する。2024年3月末時点の株主から適用する。21年3月末までさかのぼって条件を満たす株主を確定するという。
■WHDC <3823> 49円 +12 円 (+32.4%) 11:30現在
THE WHY HOW DO COMPANY<3823>が大幅高。24日の取引終了後、Abalance<3856>傘下のWWBとの間で、太陽光発電事業における共同事業契約締結に向けて事前調査を行うことで合意したと発表。これが買い手掛かりとなっている。子会社の宇部整環リサイクルセンターが管理する土地を有効利用するため、太陽光発電事業で長期にわたる経験や知見を持つWWBと共同で事業を推進していく考え。2月上旬から現地の地盤や地質、周辺環境などの調査を始める。
■ペイロール <4489> 1,304円 +300 円 (+29.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
ペイロール<4489>はカイ気配。24日の取引終了後、MBOの一環としてTAアソシエイツジャパン1号がペイロールに対しTOBを実施すると発表。TOB価格の1株1380円にサヤ寄せする格好となっている。TAアソシエイツジャパン1号は、米投資会社TAアソシエイツとそのグループが投資助言を行う投資ファンドが議決権のすべてを所有する企業の完全子会社。買い付け予定数は1740万9601株(下限1127万5800株、上限設定なし)で、買い付け期間は1月25日から3月11日まで。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は24日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定している。
■インフォネット <4444> 1,299円 +260 円 (+25.0%) 一時ストップ高 11:30現在
インフォネット<4444>が続急騰。24日の取引終了後、AIライティングサービス「LENSAwriter(レンサライター)」をリリースしたと発表。これを受け個人投資家の資金が流入し、株高に弾みがついたようだ。同サービスは記事作成機能に加え、記事の類似チェックや、複数のユーザーによる編集機能を搭載。著作権侵害や盗作のリスクを回避しつつ、コンテンツ作成時間の短縮につなげる。同社は2023年12月15日に同サービスの開発と、ローンチに向けたサービスサイトのプレオープンを発表していた。
■ブレインズテクノロジー <4075> 1,025円 +150 円 (+17.1%) ストップ高 11:30現在
ブレインズテクノロジー<4075>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の1025円に買われた。24日、日本電信電話<9432>傘下のNTT東日本による「ローカル5Gスマートファクトリー&ロジスティクスラボ」の開設にあたり、ローカル5G接続検証製品としてブレインズのAI検品システム「Impulse」が施設に導入されたと発表。これを材料視した買いが株価を押し上げたようだ。NTT東日本の発表資料によると、今回開設した施設では一連の製造工程に設置された各機器をローカル5G対応とし、即時かつ柔軟に変更可能な製造工程を目にすることができる。顧客が要望する機器を持ち込み、検証試験を実施することも可能という。
■デザインワン・ジャパン <6048> 151円 +22 円 (+17.1%) 11:30現在
デザインワン・ジャパン<6048>が高い。同社はこの日、生成AI「チャットGPT」と自社データを利用し、独自のチャットボット環境を作成することができる「プレBOT王」をリリースしたと発表した。データをアップロードするだけの簡単操作で、プロンプト(指示文)を自由に作成・編集して適切かつ理想的な回答を得ることができるという。これが買い材料視されているようだ。
■白洋舎 <9731> 2,699円 +368 円 (+15.8%) 11:30現在
白洋舎<9731>は急騰。大口の買い注文で気配値のまま株価水準を切り上げる展開となっている。クリーニング業界で首位に位置するが、値上げ効果と経営合理化努力の結実により足もとの業績は会社側の想定を大きく上回り好調に推移している。24日取引終了後に23年12月期業績予想の修正を発表しており、営業利益は従来計画の14億5000万円から18億円(前期比2.7倍)に大幅増額した。これが好感される形で投資資金を呼び込む格好となった。
■KG情報 <2408> 735円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 11:30現在
KG情報<2408>がストップ高の水準となる前営業日比100円高の735円に買われ、2018年2月以来の高値水準をつけた。24日の取引終了後、23年12月期の連結決算発表にあわせ、24年12月期の業績と配当予想を開示した。配当に関しては23年12月期の期末配当を計画比で4円増額して年間配当34円で決定。今期の年間配当は前期比1円増配の35円の計画とした。23年12月期の業績は営業・経常・最終利益が計画を上回って着地したとあって、株主還元姿勢とともに好感されたようだ。23年12月期は営業収益が前の期比6.8%増の26億5700万円、最終利益が同10.0%増の3億7100万円だった。釣り情報誌の休刊と釣り情報サイトの閉鎖を決定した一方、営業費用が縮小し利益を押し上げたほか、繰延税金資産の計上も寄与した。24年12月期は営業収益で前期比3.5%増の27億5100万円、最終利益で同39.9%減の2億2300万円を計画する。
●ストップ高銘柄
KG情報 <2408> 735円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース