プーチン大統領、ウクライナ巡る交渉にオープンと米国に示唆
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ戦争を終結させるための協議に米国が応じる用意があるか瀬踏みしている。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。ロシア政府に近い関係者2人によると、プーチン大統領は間接的な経路を通じて、将来のウクライナの安全保障に関する取り決めも含め、協議にオープンだと米国に示唆した。
米当局者はそうした提案は把握しておらず、プーチン大統領が戦争終結に向けた方策を真剣に検討している様子は確認できないと述べたという。
ロシアが協議に前向きだと示唆することで、例えそれが不誠実なものであったとしても、ウクライナの同盟国の間に分断の種をまき、ウクライナ政府を孤立させる恐れがある。ロシアの完全撤退を盛り込んだ和平案への支持確保を目指すウクライナのゼレンスキー大統領の取り組みを損なうことにもなりかねない。
関係者によると、ロシアの意向は先月、仲介者を通じて米高官に伝えられた。プーチン大統領はウクライナに中立の立場を維持するよう求める要求を撤回し、最終的には北大西洋条約機構(NATO)加盟への反対取り下げについても前向きに検討するかもしれないという。