前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■オービック <4684> 23,180円 (-1,540円、-6.2%)
東証プライムの下落率トップ。オービック <4684> [東証P]が続急落。24日取引終了後に発表した23年4-12月期連結決算は、売上高が前年同期比12.2%増の835億8500万円、営業利益が同14.2%増の534億9800万円だった。通期見通しに対する進捗は順調で特段の懸念はないが、大きなサプライズもなかったことから目先材料出尽くし売りに押される展開となった。企業のデジタル化への取り組みなどを背景に引き合いが強まった。あわせて、期末配当予想を130円から170円に増額修正した。これにより、年間配当は300円(前期250円)となる見通し。
■神戸物産 <3038> 3,860円 (-129円、-3.2%)
東証プライムの下落率4位。神戸物産 <3038> [東証P]が大幅反落。24日の取引終了後に2023年12月度の単体業績を発表。売上高は前年同月比10.2%増の456億900万円と増収基調を継続したものの、経常損益は38億3900万円の赤字(前年同月は2億400万円の黒字)に転落しており、嫌気されたようだ。同社は為替予約に努めてきたが、12月末にかけて為替相場が大きく円高に振れたことに伴い、一過性の時価評価損を計上した。その後は円安方向で推移していることから、足もとの為替水準が続く場合、24年1月度の月次では大きく改善すると見込んでいる。
■ニデック <6594> 5,712円 (-186円、-3.2%)
東証プライムの下落率5位。ニデック <6594> [東証P]が続落。24日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・期末配当予想を修正した。最終利益の見通しは1650億円から1350億円(前期比3.0倍)に引き下げた。配当予想の増額と自己株式の取得枠設定も同時に発表したが、成長が期待されていたEV(電気自動車)向け部品の事業環境の変化に伴う業績予想の修正を嫌気した売りが優勢となった。EVトラクションモーターに関する事業において、極端な価格競争が発生し、不採算機種の受注を制限するなど戦略を転換した。同事業の財務健全化と収益性強化のための構造改革費用の計上を予想に織り込んだ。一方、今期の売上高予想は2兆2000億円から2兆3000億円(同2.5%増)に引き上げた。期末配当予想は5円増額して40円とした。年間配当予想は前期比5円増配の75円となる。加えて、取得総数200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.34%)、取得総額110億円を上限とする自己株式の取得枠を設定した。取得期間は1月25日から5月24日までとする。
■レノバ <9519> 1,192円 (-18円、-1.5%)
レノバ <9519> [東証P]が続落。24日の取引終了後、持ち分法適用会社の石巻ひばり野バイオマスエナジーが保有するバイオマス発電所に関し、営業運転開始時期の予定を3月中に変更したと発表しており、嫌気されたようだ。当初は1月中の運転開始に向けて試運転を進めていた。長期間の安定稼働に向けたボイラー・タービン設備の最終調整に時間を要しているため。石巻ひばり野バイオマスエナジーは、完工遅延損害賠償金を受領しているという。24年3月期の業績への影響は現在精査中で、公表すべき事項が発生した際には速やかに開示するとした。
※25日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース