株価指数先物【寄り前】 3万6000円辺りで底固めの動き

市況
2024年1月30日 8時11分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 36130 +90 (+0.24%)

TOPIX先物 2530.5 +1.5 (+0.05%)

シカゴ日経平均先物 36125 +85

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

29日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは連日で最高値を更新し、S&P500は最高値更新で初の4900台に乗せ、ナスダック指数が2年ぶりの高値水準を付けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)や大型テック株の決算を控えるなかで様子見ムードは強かったが、米長期金利の低下を手掛かりに買われた。マイクロソフト<MSFT>のほかセールスフォース<CRM>が上昇し、NYダウを牽引。S&P500業種別指数は、自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、保険、電気通信サービス、エネルギーが下落した。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比85円高の3万6125円だった。日経225先物(3月限)は日中比20円安の3万6020円で始まり、直後に付けた3万5910円を安値にリバウンドを見せており、3万6000円~3万6050円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、中盤にかけて3万5870円まで売られる場面も見られた。ただし、終盤にかけてリバウンド基調を強めており、3万6150円まで買われ、3万6130円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。ただし、日経225先物は一時3万6150円まで買われたものの、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ(3万6130円)の攻防であり、+1σを明確に上回ってくるかを見極めたいところである。バンドに沿ったリバウンドを見せてきており、センチメントを冷ます流れにはならないだろうが、積極的なロングは入りづらく、戻りの鈍さが意識されてくる局面では短期筋のショートを誘う可能性がある。

米国では大型テック株の一角やエヌビディア<NVDA>、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株が上昇したこともあり、アドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を牽引することが見込まれる。日経225先物は3万6000円辺りでの底固めの動きが意識されやすく、+1σを挟んだ推移のなか、オプション権利行使価格の3万5875円から3万6375円辺りのレンジを想定する。

VIX指数は13.60(前日は13.26)に上昇した。一時15.35まで切り上がり、75日移動平均線(14.47)および200日線(15.19)を上回る場面も見られた。その後は軟化し、日中の安値圏で終えているが、やや慎重姿勢に向かわせそうである。FOMC通過後や大型テック株の決算後にショートを仕掛けてくる動きには注意が必要だろう。ただし、足もとでは相対的に陰線が目立っているため、押し目狙いのロングが優位とみておきたい。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に低下した。TOPIX型優位のなか一時14.22倍まで低下し、25日線が推移する14.20倍辺りまで低下を見せる場面もあった。同線までの調整を経て、いったんはNTショートを巻き戻す動きが意識されてきそうである。

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