29日の米国市場ダイジェスト:NYダウは224ドル高、金利低下を好感
■NY株式:NYダウは224ドル高、金利低下を好感
米国株式市場は上昇。ダウ平均は224.02ドル高の38,333.45ドル、ナスダックは172.68ポイント高の15,628.05で取引を終了した。
今週開催予定の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え調整色が強まり、寄り付き後、まちまち。その後、1月ダラス連銀製造業活動指数が予想を下回り長期金利の低下に連れ、堅調に推移した。終盤にかけ米財務省が四半期入札規模予想を予想外に引き下げると金利の一段の低下に連れ買いにさらに拍車がかかり、上げ幅を拡大。ダウは連日で過去最高値を更新し終了した。
フィンテックのソーファイ・テクノロジーズ(SOFI)は第4四半期決算で上場以来初の黒字を計上し、上昇。ディスカウント小売のダラーツリー(DLTR)はアナリストの投資判断引き上げで上昇した。会員制倉庫型卸売・小売り会社のコストコホールセール(COST)は、アナリストが目標株価を引き上げ上昇。ソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)はクラウドやPC需要回復を報告し、上昇した。
ロボット掃除機「ルンバ」製造する特殊ロボット・メーカーのアイロボット(IRBT)はディスカウント小売のアマゾン(AMZN)が、欧州連合(EU)競争当局による阻止する姿勢を背景に同社買収計画を断念することで合意したと報じられ、下落。アマゾンは上昇。携帯端末のアップル(AAPL)はアナリストの投資判断引き下げが嫌気され、売られた。また、発電設備メーカーのブルーム・エナジー(BE)は成長懸念にアナリストが投資判断や目標株価を引き下げ、下落。
家電メーカーのワールプール(WHR)は取引終了後に第4四半期決算を発表。1株利益が予想を上回ったが、24年の見通しが弱く、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米長期金利低下でドル買い縮小
29日のニューヨーク外為市場でドル・円は148円10銭から147円26銭まで下落し、147円51銭で引けた。米1月ダラス連銀製造業活動指数が予想以上に悪化し米景気減速懸念を背景とした米長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。米財務省が借り入れ見通しを予想外に下方修正すると金利が一段と低下し、ドル売りがさらに加速した。また、中東地政学的リスクの上昇に伴うリスク回避の円買いも優勢となった。
ユーロ・ドルは1.0796ドルまで下落後、1.0840ドルへ上昇し、1.0834ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のデキンドス副総裁が「インフレリスクは下方に傾斜」との見解を示すなど、利下げ観測を織り込むユーロ売りが優勢となったのち、米金利低下に伴うドル売りに反発。ユーロ・円は160円16銭から159円42銭まで下落。ポンド・ドルは1.2662ドルまで下落後、1.2718ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8650フランまで上昇後、0.8607フランへ下落した。
■NY原油:反落で76.78ドル、供給不安の増大を警戒した買いは縮小
NY原油先物3月限は反落(NYMEX原油3月限終値:76.78 ↓1.23)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比-1.23ドルの76.78ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは76.41ドル-79.29ドル。アジア市場の序盤で79.29ドルまで買われたが、供給不安の増大を警戒した買いはロンドン市場で縮小し、米国市場の後半にかけて76.41ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引で78.26ドルまで買われている。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.61ドル +0.18ドル(+0.53%)
モルガン・スタンレー(MS) 87.62ドル -0.11ドル(-0.12%)
ゴールドマン・サックス(GS)380.56ドル +2.77ドル(+0.73%)
インテル(INTC) 43.84ドル +0.19ドル(+0.43%)
アップル(AAPL) 191.73ドル -0.69ドル(-0.35%)
アルファベット(GOOG) 154.84ドル +1.05ドル(+0.68%)
メタ(META) 401.02ドル +6.88ドル(+1.74%)
キャタピラー(CAT) 303.25ドル +3.82ドル(+1.27%)
アルコア(AA) 30.91ドル +0.30ドル(+0.98%)
ウォルマート(WMT) 165.04ドル +0.77ドル(+0.46%)
《ST》