本日注目すべき【好決算】銘柄 M&A総研、ソシオネクス、キヤノ (30日大引け後 発表分)
1月30日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
M&A総研 <9552> [東証P] ★10-12月期(1Q)経常は2.4倍増益で着地
◆24年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期非連結比2.4倍の33.5億円に急拡大して着地。M&A仲介事業で成約件数が66件と前年同期から倍増したうえ、大型案件の増加によって成約単価も上昇したことが寄与。
第1四半期実績だけで、通期計画の71.9億円に対する進捗率は46.6%に達しており、業績上振れが期待される。
E&C <1775> [東証S] ★今期経常を一転7%増益・最高益に上方修正、配当も10円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の70億円→75億円に7.1%上方修正。従来の0.2%減益予想から一転して6.9%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。4-12月期に受注高と売上高が大きく伸長したことに加え、コストダウンや価格転嫁が進捗したことを織り込んだ。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の160円→170円(前期は150円)に増額修正した。
一パン <2215> [東証S] ★前期経常を72%上方修正
◆23年12月期の連結経常損益を従来予想の3.5億円の黒字→6.1億円の黒字(前の期は5.5億円の赤字)に71.9%上方修正した。第4四半期に商品の販売構成が良化したことに加え、エネルギーコストが想定を下回ったことが上振れの要因。
モロゾフ <2217> [東証P] ★今期経常を17%上方修正、配当も30円増額
◆24年1月期の連結経常利益を従来予想の18.3億円→21.5億円に17.5%上方修正。減益率が30.0%減→17.8%減に縮小する見通しとなった。百貨店などで想定以上に人流や商況が回復し、焼菓子を中心に好調な販売が継続したことが要因。原材料価格の高騰を吸収するための施策の実施や店舗人員体制の最適化による生産性向上も上振れに貢献する。
併せて、配当方針を変更し、配当性向40%、総還元性向50%程度を目安に配当を実施すると発表。これを踏まえ、期末一括配当を従来計画の55円→85円(前期は65円)に大幅増額修正した。
AGS <3648> [東証S] ★4-12月期(3Q累計)経常は99%増益・通期計画を超過
◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比99.5%増の11.2億円に拡大して着地。金融機関や一般法人向け案件の常駐開発規模拡大でソフトウエア開発部門の収益が大きく伸びた。主力の情報処理サービスでは金融機関向け運用業務や自治体向け窓口業務などが増勢だった。
通期計画の11.1億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。
コニシ <4956> [東証P] ★今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も3.5円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の97億円→110億円に13.4%上方修正。増益率が22.4%増→38.8%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。主力のボンド事業で原材料価格高騰分の販売価格への転嫁や経費削減の取り組みが進捗していることが要因。化成品事業における自動車用商材の販売好調に加え、工事事業の良好な進捗も上振れにつながる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の40.5円→44円(前期は1→2の株式分割前で49円)に増額修正した。
洋シヤタ <5936> [東証S] ★今期経常を15%上方修正、配当も4円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の9.6億円→11億円に14.6%上方修正。増益率が18.1%増→35.3%増に拡大する見通しとなった。鋼材を中心とした原材料価格は依然として高止まりの状況にあるものの、販売価格水準の見直しや受注済み案件の採算改善を進めたことで売上高、利益ともに上振れする。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円→24円(前期は18円)に増額修正した。
ストライク <6196> [東証P] ★10-12月期(1Q)経常2.4倍増益で着地
◆24年9月期第1四半期(10-12月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.4倍の13.4億円に急拡大して着地。M&A仲介の成約件数が106件(前年同期は80件)に増加したことや案件の大型化によって、86.7%の大幅増収を達成した。
ソシオネクス <6526> [東証P] ★今期経常を9%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の290億円→315億円に8.6%上方修正。増益率が23.7%増→34.4%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。直近の中国市場や民生市場が弱含みである影響はあるものの、新製品の開発と量産が順調に進んだことに加え、為替の円安進行も追い風となる。
協栄産 <6973> [東証S] ★今期経常を一転3%増益に上方修正、配当も10円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→16億円に23.1%上方修正。従来の16.7%減益予想から一転して2.6%増益見通しとなった。主力の半導体デバイス事業と産業機器システム事業で半導体不足によって積み上がっていた受注残が順次出荷されたことが要因。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→90円(前期は70円)に増額修正した。
フジオーゼ <7299> [東証S] ★4-12月期(3Q累計)経常が59%増益で着地、株式5分割と優待新設も発表
◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比59.2%増の14.6億円に拡大して着地。半導体不足による自動車メーカーの生産調整が解消に向かう中、国内でバックオーダー解消への取り組みを進めたほか、北米向けの受注が増加したことが寄与。固定費の圧縮なども増益に貢献した。
併せて、3月末現在の株主を対象に、1→5の株式分割を実施すると発表。このほか、株主優待制度を新設することも明らかにした。
キヤノン <7751> [東証P] ★今期税引き前は15%増益、10円増配へ
◆23年12月期の連結税引き前利益は前の期比10.9%増の3907億円で着地。続く24年12月期も前期比15.2%増の4500億円に伸びる見通しとなった。今期は半導体露光装置の旺盛な市況が継続するほか、ネットワークカメラなどの新規事業の市場成長、オフィス複合機やレンズ交換式デジタルカメラなどの主力事業の新製品効果を見込む。
業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比10円増の150円に増配する方針とした。
併せて、発行済み株式数の3.34%にあたる3300万株または1000億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
大ガス <9532> [東証P] ★今期経常を7%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の1590億円→1700億円に6.9%上方修正。増益率が2.1倍→2.2倍に拡大し、従来の8期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。LNGの販売収益が増加する中、為替差益の発生などが利益を押し上げる。
元気寿司 <9828> [東証S] ★今期経常を26%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の32.8億円→41.3億円に25.8%上方修正。増益率が86.6%増→2.3倍に拡大し、従来の5期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。店舗・ブランド認知度向上や商品販売戦略が奏功し、店舗運営の合理化と適正化が進んだことに加え、保守的に見込んでいた原材料・エネルギー価格上昇の影響が軽微にとどまることが要因。
株探ニュース