NY株式:NYダウは317ドル安、早期利下げ期待後退
米国株式市場は下落。ダウ平均は317.01ドル安の38,150.30ドル、ナスダックは345.88ポイント安の15,164.01で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を控え様子見気配が強まり、寄り付き後、まちまち。FRBがFOMCで市場の予想通り4会合連続で金利据え置きを発表、利下げの可能性が明確化されなかったため早期利下げ期待が後退し売りが先行した。終盤にかけてパウエル議長がFOMC後の会見で現時点で3月の利下げの可能性がベースシナリオではないとの委員会の考えを指摘すると下げ幅を拡大し終了。セクタ―別では、ヘルスケア機器・サービスが上昇した一方、メディア・娯楽が大きく下落した。
クレジットカード会社のマスターカード(MA)は第4四半期決算で調整後1株利益が市場予想を上回り、上昇。グリーン水素会社のプラグ・パワー(PLUG)はアナリストが投資判断、目標株価を引き上げ、上昇した。メディアのパラマウント・グローバル(PARA)はグローバルメディア会社を運営するバイロン・アレン氏による買収提案を好感し、上昇。航空機メーカーのボーイング(BA)は第4四半期決算でフリーキャッシュフローが予想を上回ったほか、最高経営責任者(CEO)が現在停止中のマックス9型機が運航を再開することを明らかにし、上昇。
ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は第4四半期決算でオフィスの貸し倒れが響き調整後損失を計上、さらに減配を発表し、一時取引が停止される大幅安。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は1-3月期の弱い売上高見通しを示し、売られた。スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)はドイツの同業、アディダスが低調な見通しを示したため警戒感に下落。
半導体メーカーのクアルコム(QCOM)は取引終了後に四半期決算を発表。予想を上回った内容を好感し、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》