ダウ先物は小幅安もナスダック100は上昇 前日の動きは一旦落ち着く=米国株
米株価指数先物(3月限)(NY時間08:43)(日本時間22:43)
ダウ先物 38266(-14.00 -0.04%)
S&P500 4888.00(+17.50 +0.36%)
ナスダック100先物 17338.25(+96.00 +0.56%)
米株価指数先物市場でダウ先物は小幅安もナスダック100とも上昇しており、前日の下げは一旦落ち着いているようだ。きょうも引け後にアップル<AAPL>、アマゾン<AMZN>、メタ<META>といったマグニフィフィセント7企業の決算が予定されている。
既に発表になっているIT・ハイテク大手の決算は好調な内容ではあるものの、株価は冴えない反応を示している。事前に高めていた期待を満足させるほどの好調さではないとの判断のようだ。引け後のマグニフィフィセント7企業の決算も同様な反応になるか注目される。
パウエルFRB議長は前日のFOMC後の会見で、市場の3月利下げ開始の期待を明確に否定して来た。それが前日の株安を誘導し、一部からは最高値圏で推移している米株式市場の本格調整に繋がるリスクも指摘されている。しかし、きょうの時間外での動きを見ている限りにおいては、まだその気配はないようだ。
市場の3月利下げ開始期待は、さすがに行き過ぎとも見られ、FRBがけん制を入れてくることは事前に予想されていたことではある。ただ、市場は3月の利下げこそ後退させているものの、早期利下げ期待は温存しており、5月まで利下げ期待を95%程度の確率で織り込んでいる。
一方、前日は地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)<NYCB>が決算を受けて急落していた。想定を大きく上回る貸倒引当金を計上したことで、想定外の赤字決算であったことはもちろん、信用不安への懸念も広がっていたようだ。ただ、本日は買い戻されており、一旦落ち着いている。
メルク<MRK>が時間外で上昇。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高が予想を上回ったほか、1株利益は予想外の黒字となった。主力薬の抗がん剤キイトルーダが好調だった。また、通期の売上高は予想範囲内の見通しを示した。
携帯用半導体のクアルコム<QCOM>が時間外で下落。好決算で株価は時間外で一旦上昇していたものの、買い一巡後は下げに転じている。前日はIT・ハイテク株が幅広く売られていた中で、同社株は決算への期待から上昇していた。その反動が出ている可能性もありそうだ。また、高水準の在庫に懸念を示していたことも圧迫している模様。
保険のメットライフ<MET>が時間外で下落。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、経常収益は予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回った。正味投資損失は1億7400万ドルで、これは主にポートフォリオの通常の取引活動によるものだと説明している。
(NY時間08:51)(日本時間22:51)時間外
NYCB<NYCB> 6.68(+0.21 +3.25%)
メルク<MRK> 123.43(+2.65 +2.19%)
メットライフ<MET> 68.11(-1.21 -1.75%)
クアルコム<QCOM> 145.51(-3.00 -2.02%)
アップル<AAPL> 185.50(+1.10 +0.60%)
マイクロソフト<MSFT> 401.50(+3.92 +0.99%)
アマゾン<AMZN> 157.13(+1.93 +1.24%)
アルファベット<GOOG> 143.40(+1.60 +1.13%)
テスラ<TSLA> 189.39(+2.10 +1.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 394.96(+4.82 +1.24%)
AMD<AMD> 169.55(+1.86 +1.11%)
エヌビディア<NVDA> 622.25(+6.98 +1.13%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美