イエレン米財務長官 規制当局と金融機関はAIへの認識向上を
イエレン米財務長官は金融機関や規制当局、市場参加者に対し、人工知能(AI)分野の専門知識と監視能力を深めるよう促し、同技術が金融サービスに果たす重要な役割と潜在的リスクを強調した。ブルームバーグが伝えた。
イエレン長官は下院金融サービス委員会での公聴会で、金融におけるAI利用拡大は「コスト削減や効率性の向上といった潜在的なメリットと、サイバーリスクやモデルリスクといった潜在的なリスクをもたらす」と証言した。
同長官は金融安定監視評議会(FSOC)の報告書の主な要点を述べた。米連邦準備制度理事会(FRB)議長と証券取引委員会(SEC)委員長も参加するFSOCは、2008年の金融危機後、システミックリスクに対処するために設立された。
事前に公表された証言原稿によると、長官は規制当局が銀行の自己資本比率を再評価し、脆弱(ぜいじゃく)性に対処する計画を支持すると述べた。イエレン長官は8日にも上院銀行委員会で証言する予定。