フォードが決算受け上昇 EV不振も内燃機関が好調=米国株個別
(NY時間09:47)(日本時間23:47)
フォード<F> 12.56(+0.49 +4.06%)
フォード<F>が上昇。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益が予想を大きく上回ったほか、自動車の売上高も電気自動車(EV)は冴えなかったものの内燃機関が好調だった。
今回は通期見通しも公表し、EBITは、EVは赤字を見込んでいるものの、内燃機関は予想を上回る見通しを示した。フリーキャッシュフロー(FCF)の見通しも予想を上回っている。また、同社は通常の四半期配当とは別に1株0.18ドルの追加の特別配当の実施も発表した。
電気自動車の売れ行きが鈍化する中で、同社はEVへの支出を120億ドル縮小する一方で、将来の成長資金に必要な利益を生み出す従来の内燃機関モデルの生産台数を増やす方針を示している。
F-150ライトニング・ピックアップの生産台数を半減させた一方で、収益性の高いブロンコ・スポーツ・ユーティリティ・ビークルとレンジャー・ピックアップ・トラックの生産台数を増やしたばかり。
アナリストは「今回の心強いガイダンスは、フォード・プロ部門、製品サイクル、堅調な米自動車需要などが過小評価されている側面を浮き彫りにしている。FCFのガイダンスも力強く、経営陣は設備投資額の下限を目標としている」と述べた。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):0.29ドル(予想:0.13ドル)
・自動車売上高:460億ドル
フォード・ブルー:262億ドル(予想:245.2億ドル)
フォード・モデルe:16億ドル(予想:19.1億ドル)
フォード・プロ:154億ドル(予想:138.6億ドル)
・EBIT(調整後):11.0億ドル(予想:10.0億ドル)
・EBITマージン:2.3%(予想:3.2%)
(通期見通し)
・EBIT(調整後):100~120億ドル(予想:92.4億ドル)
フォード・ブルー:70~75億ドル(予想:63.4億ドル)
フォード・モデルe:-50~-55億ドル(予想:-45.6億ドル)
フォード・プロ:80~90億ドル以上(予想:70.5億ドル)
・FCF:60~70億ドル(従来:60億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美