株価指数先物【寄り前】 短期筋のショートカバーを誘発し+1σを捉える可能性

市況
2024年2月8日 7時46分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 36280 +150 (+0.41%)

TOPIX先物 2556.5 +8.0 (+0.31%)

シカゴ日経平均先物 36280 +150

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

7日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウ、S&P500は最高値を更新し、ナスダック指数は2年1カ月ぶりの高値水準で取引を終えた。このところの予想を上回る経済指標の発表や、米連邦準備理事会(FRB)高官らの早期利下げ観測を牽制する発言が相次ぐなか、利下げ観測が後退し上値は限定的だったが、米経済のソフトランディング期待により買い優勢の展開となった。また、主要企業の決算を評価した物色もセンチメントを明るくさせた。S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、自動車・同部品が上昇した一方で、電気通信サービス、食品・飲料・タバコ、不動産が下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比150円高の3万6280円だった。日経225先物(3月限)は日中比40円安の3万6090円で始まり、3万6050円まで売られた後は、3万6050円~3万6120円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直前にレンジを上放れると、取引時間中は概ね3万6150円~3万6250円辺りでの推移が続いた。しかし、終盤にかけてロングが強まり、一時3万6320円まで上げ幅を広げる場面も見られ、3万6280円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。米国市場では前日に利益確定の売りが優勢だったエヌビディア<NVDA>が3%近い上昇で最高値を更新するなど、半導体株の買いが目立った。さらに、アームホールディングス<ARM>は取引終了後に発表した決算が予想を上回ったとして、時間外取引で一時20%を超える急伸をみせており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。

そのほか、ハイテク株比率の高いMSCI世界指数が最高値を更新したことも、主要ハイテク株への資金流入を促すと考えられ、日経平均型優位の展開が見込まれる。国内では本日の取引終了後にソフトバンクグループ <9984> [東証P]の決算が予定されており、明日は東京エレクトロン <8035> [東証P]の決算が控えている。決算発表がピークを迎えるなかで、2月限の特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあって、上値追いには慎重となろう。

ただし、米大手ハイテク株が大きく上げるなか、日経225先物は3万6000円処での底堅さが意識されており、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万6570円辺りを捉えてくる可能性がありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万6000円から3万6500円のレンジを想定する。権利行使価格の3万6250円から3万6500円辺りでの狭いレンジが続くようだと、+1σ突破を狙った流れに向かいやすく、SQを前にしたヘッジ対応により、短期筋のショートカバーを誘発する展開もありそうだ。

VIX指数は12.83(前日は13.06)に低下した。前日に25日移動平均線を割り込み、同線は下向きに転じてきている。ショートサイドは厳しい状況と考えられ、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.17倍に低下した。14.20倍で推移する25日線を下回って始まると、一時14.13倍まで下げており、14.11倍で推移する200日線に接近している。本日はハイテク株物色が見込まれるなか、相対的に日経平均型優位の展開になりやすく、NTショートを巻き戻す動きから、NTロングに転換する可能性がありそうだ。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.