明日注目すべき【好決算】銘柄 川田テク、HENNGE、東エレク (9日大引け後 発表分)
2月9日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
川田テク <3443> [東証P] ★今期経常を26%上方修正、配当も60円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の69億円→87億円に26.1%上方修正。増益率が9.6%増→38.1%増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。鉄構部門の橋梁事業で大型工事の設計変更を獲得したことに加え、土木、建築部門の工事採算が改善したことを織り込んだ。持ち分法投資利益が想定以上に増加することも利益を押し上げる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の240円→300円(前期は210円)に増額修正した。期末配当利回りは4.03%に上昇。
併せて、3月末現在の株主を対象に、1→3の株式分割を実施すると発表。
三井松島HD <1518> [東証P] ★今期経常を14%上方修正、配当も20円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の220億円→250億円に13.6%上方修正。減益率が38.8%減→30.4%減に縮小する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。ジャパン・チェーン・ホールディングスの連結子会社化に加え、石炭の販売数量が増加することなどを織り込んだ。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→100円(前期は320円)に増額修正した。
昭和産業 <2004> [東証P] ★今期経常を33%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の120億円→160億円に33.3%上方修正。増益率が83.9%増→2.5倍に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。製造コストなどの上昇を踏まえた適正価格での販売を進めたことに加え、原料穀物相場や為替相場などの動向も反映した。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の70円→80円(前期は65円)に増額修正した。
博展 <2173> [東証G] ★前期経常を49%上方修正、配当も7円増額
◆23年12月期(9ヵ月の変則決算)の連結経常利益を従来予想の6.9億円→10.3億円に48.9%上方修正。前期業績の上方修正は昨年12月に続き、2回目。追加受注による案件単価の上昇に加え、外注費の抑制などコスト管理を進めたことが上振れの要因となった。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円→27円(前の期は20円)に大幅増額修正した。
日清オイリオ <2602> [東証P] ★今期経常を11%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も30円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の175億円→195億円に11.4%上方修正。増益率が7.7%増→20.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。油脂・油糧事業で付加価値品の販売拡大やソリューション提案の強化などに注力し、採算が改善することが上振れの要因となる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の120円→150円(前期は120円)に増額修正した。
芦森工 <3526> [東証S] ★今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も25円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の30億円→34億円に13.3%上方修正。増益率が7.3%増→21.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。円安を背景に自動車安全部品事業の業績が大きく改善したうえ、上期低調だった機能製品事業もパルテム分野の期中における受注が好調に推移していることが要因。
併せて、期末一括配当を従来計画の75円→100円(前期は50円)に大幅増額修正した。
HENNGE <4475> [東証G] ★10-12月期(1Q)経常は4.9倍増益で着地
◆24年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比4.9倍の3.7億円に急拡大して着地。主力のクラウドセキュリティサービス「HENNGE One」の成長が継続し、23.8%の大幅増収を達成したことが寄与。
NCD <4783> [東証S] ★今期経常を50%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も18円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の14億円→21億円に50.0%上方修正。増益率が15.5%増→73.3%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。ジャパンコンピューターサービスの子会社化や保険会社向け案件などの拡大によってIT関連事業が堅調に推移するほか、パーキングシステム事業も好調な駐輪場利用や料金改定など構造改革効果で収益が伸びる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の32円→50円(前期は20円)に大幅増額修正した。
北川鉄 <6317> [東証S] ★今期経常を16%上方修正、配当も10円増額
◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比7.2倍の18.3億円に急拡大して着地。金属素形材事業で原材料・エネルギーコスト高騰分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、自動車部品の生産量が回復したことが寄与。
併せて、通期の同利益を従来予想の16億円→18.5億円に15.6%上方修正。増益率が54.7%増→78.9%増に拡大する見通しとなった。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の30円→40円(前期は30円)に大幅増額修正した。
タカトリ <6338> [東証S] ★10-12月期(1Q)経常は2.6倍増益で着地
◆24年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比2.6倍の7.5億円に急拡大して着地。電子機器事業でパワー半導体向けSiC材料切断加工装置などの販売が好調に推移し、83.5%の大幅増収を達成したことが寄与。
三桜工 <6584> [東証P] ★今期経常を52%上方修正・13期ぶり最高益、配当も1.5円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の46億円→70億円に52.2%上方修正。増益率が3.1倍→4.7倍に拡大し、13期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。中国はEVシフトの加速に伴う顧客の生産台数減少で苦戦を強いられるものの、価格転嫁やコストコントロールの進展、固定費の改善で採算は上向く。また、円安も追い風となる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の25円→26.5円(前期は25円)に増額修正した。
santec <6777> [東証S] ★今期経常を一転15%増益に上方修正・最高益更新へ
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の38億円→49億円に28.9%上方修正。従来の10.5%減益予想から一転して15.4%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。円安効果に加え、通信用の光測定器やランサムウェア対策ソフトウェアの販売が想定よりも好調に推移したことを反映した。
リビング保証 <7320> [東証G] ★今期経常を15%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年6月期上期(7-12月)の連結経常利益は前年同期比61.9%増の6.5億円に拡大し、従来予想の4.9億円を上回って着地。利益率の高いサービスの伸長に加え、デジタルシフトをはじめとした業務効率化が想定以上に進んだことが要因。
併せて、通期の同利益を従来予想の10.6億円→12.2億円に15.1%上方修正。増益率が3.8%増→19.5%増に拡大し、従来の8期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
長野計器 <7715> [東証P] ★今期経常を19%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も4円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の58億円→69億円に19.0%上方修正。増益率が17.1%増→39.3%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。原材料などコスト上昇分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、経費削減や生産効率の改善効果によって採算が上向く。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の36円→40円(前期は36円)に増額修正した。
コラントッテ <7792> [東証G] ★今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年9月期上期(10-3月)の経常利益(非連結)を従来予想の4.7億円→6.5億円に38.3%上方修正。テレビCM効果やクリスマスギフト需要の拡大、キャンペーン施策の実施などで第1四半期の業績が想定より順調な進捗をみせたことを反映した。
併せて、通期の同利益を従来予想の10.6億円→12.5億円に17.9%上方修正。増益率が3.2%増→21.7%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
東エレク <8035> [東証P] ★今期経常を11%上方修正、配当も27円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の4040億円→4500億円に11.4%上方修正。減益率が35.4%減→28.0%減に縮小する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。調整局面を迎えていた半導体製造装置向け設備投資が回復に向かう中、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。
併せて、年間配当を従来計画の340円→367円(前期は1→3の株式分割前で1711円)に増額修正した。
株探ニュース