12日の米国市場ダイジェスト:NYダウは125ドル高、利益確定売りに押される
■NY株式:NYダウは125ドル高、利益確定売りに押される
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は125.69ドル高の38,797.38ドル、ナスダックは48.12ポイント安の15,942.55で取引を終了した。
高値警戒感に売られ、寄り付き後、下落。その後、今週発表の重要インフレ指標が連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げをより確実にするとの期待に長期金利低下に連れ、上昇に転じた。ダウは終日堅調に推移し、終盤にかけインフレ指標発表を控えた利益確定売りも見られ失速したものの連日で過去最高値を更新。ハイテクは再び下落し、まちまちで終了した。セクター別では耐久消費財・アパレル、銀行が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
石油・天然ガス企業のダイヤモンドバック・エナジー(FANG)は同業のエンデバー・エナジー買収で合意したことが明らかになり、大幅高。また、ホームセンター運営のロウズ(LOW)や飲料会社のペプシコ(PEP)はアナリストの投資判断引き上げで、それぞれ上昇した。地銀のバレー・ナショナル・バンコープ(VLY)は商業用不動産への懸念が緩和し、堅調推移。
電動トラックなどのメーカー、リビアン・オートモーティブ(RIVN)はアナリストが電気自動車需要の圧力を理由に同社の投資判断、目標株価を引き下げ、下落した。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は国内で特定期間、特定のモデルY車の割引を発表し、売られた。
半導体のエヌビディア(NVDA)は人工知能(AI)半導体急拡大で時価総額がオンライン小売のアマゾン(AMZN)を抜き、国内市場で第4位に浮上した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ECBの利下げ織り込みユーロ安、ドル反発
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は148円93銭から149円48銭まで上昇し、149円36銭で引けた。米重要インフレ指標の発表を控え、利下げ観測に金利低下に連れドル売りが優勢となった。その後、金利が上昇に転じたほか、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測に伴うユーロ売りに連れ、ドルが上昇。NY連銀の1月短、中期インフレ期待率低下を受け、FRBの年内の利下げを織り込むドル売りに伸び悩んだ。
ユーロ・ドルは1.0756ドルへ下落後、1.0786ドルまで再び上昇し、1.0774ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁の「ECBが早期に利下げに踏み切ることが必要になるだろう」との発言を受けて、ユーロ売りが優勢となった。その後、FRBの利下げを織り込むドル売りに下げ止まった。ユーロ・円は160円43銭から161円06銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2606ドルまで下落後、1.2641ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8773フランへ上昇後、0.8751フランまで反落した。
■NY原油:小幅高で76.92ドル、一時77.09ドルまで値上り
NY原油先物3月限は小幅高(NYMEX原油3月限終値:76.92 ↑0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.08ドルの76.92ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは75.54ドル-77.09ドル。米国市場の序盤にかけてドル高を警戒した売りが入っており、一時75.54ドルまで下落。その後、77.09ドルまで買われた。中東情勢の緊張状態が続いていることを受けた買いが入ったようだ。通常取引終了後の時間外取引では76ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.62ドル +0.55ドル(+1.66%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.87ドル +0.98ドル(+1.14%)
ゴールドマン・サックス(GS)392.64ドル +8.38ドル(+2.18%)
インテル(INTC) 44.03ドル +0.72ドル(+1.66%)
アップル(AAPL) 187.15ドル -1.70ドル(-0.90%)
アルファベット(GOOG) 148.73ドル -1.49ドル(-0.99%)
メタ(META) 468.90ドル +0.79ドル(+0.16%)
キャタピラー(CAT) 321.63ドル +4.47ドル(+1.40%)
アルコア(AA) 27.90ドル +1.01ドル(+3.75%)
ウォルマート(WMT) 170.30ドル +1.02ドル(+0.60%)
《ST》