話題株ピックアップ【夕刊】(2):アシックス、日清オイリオ、ザ・パック

注目
2024年2月13日 15時18分

■アシックス <7936>  5,480円  +700 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値

アシックス<7936>はストップ高。前週末9日取引終了後に発表した24年12月期連結業績予想は売上高が前期比3.4%増の5900億円、営業利益が同7.0%増の580億円と前期に続き過去最高となる見通しを示した。配当予想も前期比5円増の70円としており、これらを好感した買いが膨らんでいる。ランニングシューズを軸にテニスやバスケットボールなどの競技用シューズ、日常使い用のカジュアルシューズ、オニツカタイガーといった各カテゴリーの成長を織り込んだ。同時に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比17.7%増の5704億6300万円、営業利益が同59.4%増の542億1500万円だった。あわせて取得上限400万株(自己株式を除く発行済み株数の2.18%)、または150億円とする自社株買いの実施を発表しており、これも好感された。期間は2月13日から6月30日まで。

■日清オイリオグループ <2602>  5,070円  +620 円 (+13.9%)  本日終値

日清オイリオグループ<2602>が急反発し上場来高値を更新。前週末9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を180億円から205億円(前期比26.7%増)へ、純利益を125億円から135億円(同21.0%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を60円から90円へ引き上げたことが好感された。売上高は5100億円(同8.4%減)の従来見通しを据え置いたものの、油脂・油糧事業において付加価値品の販売拡大やソリューション提案の強化などに注力した結果、適正な販売価格を形成することができたことが利益押し上げに寄与した。なお、年間配当は150円(前期120円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高3905億4200万円(前年同期比8.1%減)、営業利益194億5700万円(同32.4%増)、純利益138億3400万円(同26.1%増)だった。

■ザ・パック <3950>  3,945円  +480 円 (+13.9%)  本日終値

ザ・パック <3950> [東証P] が2月9日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期の連結経常利益は前の期比26.9%増の80.6億円になり、24年12月期も前期比4.2%増の84億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。4期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を78円→90円(前の期は65円)に増額し、今期も前期比28円増の118円に増配する方針とした。

⇒⇒ザ・パックの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「1.57%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の1.57%にあたる30万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月13日から12月31日まで。

■東京エレクトロン <8035>  33,720円  +3,965 円 (+13.3%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が急騰し、株式分割考慮後の上場来高値を連日で更新。前週末9日の取引終了後、24年3月期の業績と配当予想を上方修正した。今期の最終利益予想を3070億円から3400億円(前期比27.9%減)に引き上げたほか、年間配当予想は27円増額して367円に見直した。業況を評価した投資家の資金が流入し、株価の上昇率は10%を超えた。通期の売上高予想は1000億円増額して1兆8300億円(同17.2%減)に修正した。4~12月期は売上高が前年同期比22.3%減の1兆2832億3400万円、最終利益が同32.3%減の2390億2400万円と減収減益だったが、調整局面にあった半導体製造装置向けの設備投資は底打ちの兆候がみられたという。生成AI用のアドバンストパッケージ向けの設備の引き合いが増加したほか、中国におけるIoTや車載、産業用の設備投資も堅調に推移した。4~12月期までの実績と1~3月期の事業見通しを通期の業績予想に反映した。

■レオパレス21 <8848>  452円  +53 円 (+13.3%)  本日終値

レオパレス21<8848>が大幅高。前週末9日の取引終了後、24年3月期に5円の配当を実施すると発表。18年3月期以来6期ぶりの復配となることから、これを評価した買いが流入した。これまでは財務状況を踏まえて収益力の強化と財務基盤の安定化を優先していたが、業績回復と財務体質の改善が進んだため早期復配するという。なお、同時に発表した23年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比4.3%増の3165億7600万円、営業利益が同85.8%増の200億900万円だった。

■澁谷工業 <6340>  2,807円  +325 円 (+13.1%)  本日終値

澁谷工業<6340>は急反発し昨年来高値を更新。前週末9日の取引終了後、24年6月期の連結業績予想について、売上高を1080億円から1100億円(前期比12.4%増)へ、営業利益を89億円から105億円(同30.6%増)へ、純利益を64億円から75億円(同26.5%増)へ上方修正したことが好感された。パッケージングプラント事業で生産が想定より進捗したことに加えて、アフターメンテナンスに係る工事・部品が増加することが要因。また、積極的なコスト削減に努めていることも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(23年7~12月)決算は、売上高513億9300万円(前年同期比17.8%増)、営業利益48億8200万円(同84.0%増)、純利益34億900万円(同69.7%増)だった。

■ホシデン <6804>  2,032円  +224 円 (+12.4%)  本日終値

9日に決算を発表。「今期経常を59%上方修正」が好感された。

ホシデン <6804> [東証P] が2月9日大引け後(15:40)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.4%減の153億円に減った。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の110億円→175億円(前期は189億円)に59.1%上方修正し、減益率が42.1%減→7.8%減に縮小する見通しとなった。

⇒⇒ホシデンの詳しい業績推移表を見る

■コクサイエレ <6525>  4,580円  +480 円 (+11.7%)  本日終値

9日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)最終は48%減益で着地」が好感された。

KOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P] が2月9日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比47.7%減の167億円に落ち込んだが、通期計画の202億円に対する進捗率は82.8%に達し、前年同期の79.3%も上回った。

⇒⇒コクサイエレの詳しい業績推移表を見る

■MS&AD <8725>  6,616円  +646 円 (+10.8%)  本日終値

MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>や東京海上ホールディングス<8766>、SOMPOホールディングス<8630>がそろって急騰。東証の業種別指数で「保険業」は上昇率でトップとなっている。前週末9日の取引終了後、日本経済新聞電子版は「金融庁が損害保険大手4社に政策保有株の売却を加速するよう求めたことが9日、わかった」と報じた。資本効率の更なる向上につながると受け止めた投資家の買いを誘ったようだ。報道によると、昨年12月に企業向け保険料を事前調整したとして損保4社に業務改善命令を出した金融庁は、株の持ち合いを通じた企業とのもたれ合いが一連の不正行為の温床になったとみて、政策保有株の売却加速を要求したという。

■大阪ソーダ <4046>  11,920円  +1,080 円 (+10.0%)  本日終値

9日に発表した「0.4%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の0.4%にあたる10万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月13日から2月29日まで。

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