バイオジェンが決算受け下落 売上高、1株利益とも予想下回る=米国株個別
(NY時間10:22)(日本時間00:22)
バイオジェン<BIIB> 227.66(-17.08 -6.98%)
バイオジェン<BIIB>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高が予想を下回ったほか、1株利益も予想を大きく下回った。ガイダンスも公表し、通期1株利益の見通しが予想を若干下回っていた。多発性硬化症治療薬の売上げが8%減少したことが響いたほか、以前開示したアルツハイマー薬「アデュヘルム」の関連費用が1株利益を0.35ドル押し下げた。
同社は、エーザイと共同開発した新たなアルツハイマー薬「レカネマブ」の日米での共同販促を開始し、順調な上市を達成。中国でも承認を取得したとしている。
同社はまた、効率と集中の選択により、2025年までにグロスで10億ドル、ネットで8億ドルの経費削減を引き続き見込むとした。
同社は長年トップセラーであった治療薬以外にも焦点を広げる必要性に迫られている。昨年米国での販売が承認された「スカイクラリス」のメーカー、リータ・ファーマシューティカルズ社に73億ドルを出資することで合意した。フリードライヒ失調症は、小児の歩行や協調性に障害をもたらすまれな遺伝性変性疾患である。同社は今週、スカイクラリスが欧州でも承認されたと発表している。
同社は脳疾患や希少疾患の新しい治療に投資しているが、ヴィーバッカーCEOは「進展には時間がかかる」と述べている。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益:1.71ドル(予想:2.62ドル)
・売上高:23.9億ドル(予想:24.6億ドル)
・研究開発費(調整後):5.68億ドル(5.87億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):15.00~16.00ドル(予想:15.64ドル)
・売上高:1桁台前半から半ばの減少
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美