バイデン大統領、米下院に対しウクライナ支援法案を緊急に進めるよう要請
バイデン大統領は米下院に対し、上院で承認されたウクライナ、イスラエル、台湾への支援を盛り込んだ法案を緊急に進めるよう要請した。大統領は「不作為の代償は、特にウクライナにおいて日々高まっている。隣国の領土を征服しようとしたり、切り刻もうとしたりする暴君に立ち向かわなければ、米国の国家安全保障に重大な結果をもたらすだろう」と述べた。
ただ、共和党が多数の下院での可決はかなり難航が予想されている。ジョンソン下院議長は共和党の超保守派議員から、移民政策で譲歩を引き出すことなしにウクライナ支援法案を可決させないよう圧力を受けており、国境の危機的な状況への対応を怠っているとして上院の法案を拒否する姿勢を表明していた。
超保守派議員が求めているのは、亡命希望者全員を強制的にメキシコに留まらせることや国境の壁建設など、民主党にとっては受け入れがたい内容。
ウクライナ支援の旗振り役を務める下院軍事委員会のロジャース委員長は、ジョンソン氏がウクライナ支援パッケージを採決させる可能性はゼロだと述べていた。