本日注目すべき【好決算】銘柄 アイビス、クルーズ、ピアズ (13日大引け後 発表分)

注目
2024年2月14日 7時01分

2月13日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

アイビス <9343> [東証G]  ★今期経常は2.2倍増で4期連続最高益、16円増配へ

◆23年12月期の経常利益(非連結)は前の期比79.8%増の4.2億円に伸びて着地。続く24年12月期も前期比2.2倍の9.5億円に急拡大し、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期はサブスクリプション契約数の増加や広告費の減少などで成長領域であるモバイル部門の利益が大きく上向く。ソリューション部門では好採算な受託案件の獲得を進める方針。

併せて、今期の年間配当は前期比16円増の30円に大幅増配する方針とした。

クルーズ <2138> [東証S] ★非開示だった今期経常は82%増益、大規模な自社株買いを発表

◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の12億円に急拡大して着地。主力のアパレルEC事業やメディア事業の苦戦で減収となったものの、投資事業組合運用益が大きく伸び、経常利益を押し上げた。

併せて、非開示だった通期の同利益は前期比81.5%増の11.4億円に拡大する見通しを示した。

同時に、発行済み株式数の32.7%にあたる364万株または20億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

ケンコーマヨ <2915> [東証P]  ★今期経常を2.2倍上方修正、配当も5円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→29億円に2.2倍上方修正。増益率が7.7倍→17倍に拡大する見通しとなった。高病原性鳥インフルエンザの発生状況のほか、食用油や鶏卵価格が落ち着きを見せ始めたことを織り込んだ。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の25円→30円(前期は17円)に増額修正した。

併せて、発行済み株式数の0.93%にあたる15万株(金額で2億7810万円)を上限にToSTNeT-3で自社株買いを実施すると発表。

フジタコーポ <3370> [東証S]  ★今期経常を96%上方修正

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の5200万円→1億0200万円(前期非連結は3600万円)に96.2%上方修正。増益率が44.4%増→2.8倍に拡大する見通しとなった。経済活動の正常化や個人消費の持ち直しを背景に主力業態を中心に売上高が回復する中、外国人特定技能生の受入開始による採用費の圧縮や徹底したコストコントロールが利益を押し上げる。

AIins <4488> [東証G]  ★今期経常を一転64%増益に上方修正

◆24年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の1億6800万円→4億5800万円に2.7倍上方修正。従来の39.8%減益予想から一転して64.2%増益見通しとなった。大型案件の新規獲得などが計画を下回るものの、インフラ費用の事前購入活用や採用戦略の見直しなどが奏功し、採算は大きく改善する。

SECカーボ <5304> [東証S]  ★今期経常を一転38%増益に上方修正、配当も32円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の69億円→105億円に52.2%上方修正。従来の9.3%減益予想から一転して38.0%増益見通しとなった。原料や電力の価格が想定を下回ることに加え、円安による輸出採算の改善が利益を押し上げる。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の204円→236円(前期は1→5の株式分割前で320円)に増額修正した。

大谷工業 <5939> [東証S]  ★今期経常を23%上方修正

◆24年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億円→3.7億円に23.3%上方修正。増益率が16.7%増→44.0%増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。送電設備の老朽化対策や電柱立て替え工事の堅調な推移に加え、建設資材の販売が想定以上に増加することが要因。

ニッパツ <5991> [東証P]  ★今期最終を最高益に40%上方修正、配当増額と自社株買いも発表

◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の250億円→350億円に40.0%上方修正。増益率が16.1%増→62.5%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。保有する投資有価証券の一部売却に伴い、売却益150億円が発生することが最終利益を押し上げる。

業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の34円→40円(前期は32円)に増額修正した。

併せて、発行済み株式数の5.3%にあたる1200万株または180億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

ダイコク電 <6430> [東証P]  ★今期経常を11%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の106億円→118億円に11.3%上方修正。増益率が2.5倍→2.8倍に拡大し、従来の11期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。スマート遊技機の普及に伴う設備投資が活発化する中、カードユニットや情報公開端末などの販売が想定より伸びる。7月の新紙幣発行によるカードユニットなどの設備更新需要も追い風となる。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の100円→120円(前期は70円)に増額修正した。

併せて、特別株主優待を実施すると発表。24年3月末の株主に対して3000円分のクオカードを贈呈する。

ピラー <6490> [東証P]  ★今期経常を一転微増益・最高益に上方修正、配当も29円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の125億円→142億円に13.6%上方修正。従来の11.6%減益予想から一転して0.5%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。電子機器関連事業で原材料価格の高騰に対する利益改善策が進捗していることに加え、産業機器関連事業における社会インフラ市場向け補修事業の進捗が良好であることなどを織り込んだ。

併せて、業績好調による普通配当19円と創業100周年記念配当10円を実施する形で、年間配当を従来計画の120円→149円(前期は133円)に増額修正した。

寺崎電気 <6637> [東証S]  ★今期経常を27%上方修正・8期ぶり最高益、配当も3円増額

◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比80.4%増の38.9億円に拡大して着地。機器製品や船舶用システム、エンジニアリング及びライフサイクルサービスが堅調に推移したことに加え、為替の円安進行が追い風となった。

併せて、通期の同利益を従来予想の35.3億円→44.8億円に26.9%上方修正。増益率が1.5%増→28.8%増に拡大し、8期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の30円→33円(前期は20円)に増額修正した。

ニレコ <6863> [東証S]  ★今期経常を19%上方修正、配当も11円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の12.6億円→15億円に19.0%上方修正。増益率が0.4%増→19.5%増に拡大する見通しとなった。収益改善策を進めたことに加え、原価率が想定を下回ることなどが上振れの要因となる。

併せて、業績上振れや株主還元方針の変更を踏まえ、年間配当を従来計画の48円→59円(前期は47円)に増額修正した。

ピアズ <7066> [東証G]  ★10-12月期(1Q)経常は87%増益で着地

◆24年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比87.2%増の1.4億円に拡大して着地。オンライン積極事業の拡大推進やAIボーディング事業の新規顧客開拓に注力する中、M&Aでグループ化した子会社の外注費圧縮や不採算事業の整理などによって、利益率が大幅に改善した。

近畿車輛 <7122> [東証S]  ★今期経常を55%上方修正

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の22億円→34億円に54.5%上方修正。増益率が71.5%増→2.7倍に拡大する見通しとなった。東京メトロやJR西日本、北大阪急行電鉄など向けの車両納入が順調に推移し、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。

ユニバンス <7254> [東証S]  ★今期経常を35%上方修正・2期ぶり最高益更新へ

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の26億円→35億円に34.6%上方修正。増益率が2.4倍→3.2倍に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。北米向けユニット製品の販売が回復し、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。

トリドリ <9337> [東証G]  ★今期経常は3.7倍増で2期連続最高益更新へ

◆23年12月期の連結経常損益は1億1500万円の黒字(前の期は3億9300万円の赤字)に浮上して着地。続く24年12月期の同利益は前期比3.7倍の4億3000万円に急拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期はインフルエンサー向け案件アプリ「toridori base」を中心に高成長を維持し、39.7%の大幅増収を見込む。toridori baseは引き続き代理店経由での顧客獲得に注力する。

日本KFC <9873> [東証S]  ★今期経常を一転34%増益に上方修正

◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比57.0%増の56.7億円に拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の30.4億円→58億円に90.4%上方修正。従来の29.9%減益予想から一転して33.5%増益見通しとなった。

バーガーメニューの拡充や効果的なバリューキャンペーンの実施などが奏功し、4-12月期のケンタッキーフライドチキン既存店売上高が前年同期比8.0%と好調だったことを反映した。

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