13日の米国市場ダイジェスト:NYダウは524ドル安、利下げ期待が後退
■NY株式:NYダウは524ドル安、利下げ期待が後退
米国株式市場は大幅下落。ダウ平均は524.63ドル安の38,272.75ドル、ナスダックは286.95ポイント安の15,655.60で取引を終了した。
1月消費者物価指数(CPI)の伸びが予想ほど減速せず、早期の利下げ期待を受けた買いが後退し、寄り付き後、下落。その後も、長期金利の大幅上昇に連れて売りが一段と加速し、終日軟調に推移した。戻りなく、終盤にかけて手仕舞い売りを巻き込み下げ幅を拡大し、終了。セクター別では特に自動車・自動車部品、耐久消費財・アパレルの下落が目立った。
格安航空のジェットブルー(JBLU)は物言う投資家のアイカーン氏が同社株の保有を公表、株価が過小評価されていることを理由に取締役会入りの可能性を経営陣と協議したことが明らかになり、上昇。廃棄物管理サービスのウエイスト・マネジメント(WM)は第4四半期決算で1株利益が予想を上回り、大幅上昇した。
玩具メーカーのハスブロ(HAS)は第4四半期決算で調整後の1株利益や通期見通しが予想を大幅に下回ったため、下落。また、医薬品メーカーのバイオジェン(BIIB)は四半期決算で、アルツハイマー治療薬の売り上げ減がひびき売り上げや見通しが予想を下回り、下落した。ホテルチェーン運営のマリオット・インターナショナル(MAR)は第4四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったが、24年通期の1株利益見通しが予想を下回ったことが嫌気され、下落。また、レンタカー会社のエイビス・バジェット・グループ(CAR)も四半期決算の内容が冴えず下落した。
旅行情報・予約サイト運営会社のエアビー・アンド・ビー(ABNB)は取引終了後に四半期決算を発表。海外旅行の需要増加を背景に第1四半期の見通しが予想を上回り、さらに、追加自社株買い計画を発表し時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:予想を上回る1月米CPIで早期利下げ観測後退、ドルは全面高
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は148円27銭から150円89銭まで上昇し、150円80銭で引けた。米1月消費物価指数(CPI)が予想通りにディスインフレの軌道の証拠とならず、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の速やかなペースでの利下げ観測が後退したため、長期金利上昇に伴うドル買いが加速した。
ユーロ・ドルは1.0795ドルから1.0701ドルまで下落し、1.0708ドルで引けた。ユーロ・円は160円81銭へ下落後、161円63銭まで上昇。株安に連れリスク回避の円買いが強まったのち、ドル・円絡みの円売りに上昇した。ポンド・ドルは1.2684ドルまで上昇後、1.2573ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8780フランから0.8881フランまで上昇した。
■NY原油:堅調推移で77.87ドル、一時78.47ドルまで値上り
NY原油先物3月限は堅調推移(NYMEX原油3月限終値:77.87 ↑0.95)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.08ドルの76.92ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは76.87ドル-78.47ドル。ロンドン市場で76.87ドルまで売られたが、米国市場の後半にかけて買いが強まり、一時78.47ドルまで値上り。中東情勢の緊張状態が続いていることを受けた買いが入ったようだ。通常取引終了後の時間外取引では78ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 32.75ドル -0.87ドル(-2.58%)
モルガン・スタンレー(MS) 83.97ドル -2.90ドル(-3.33%)
ゴールドマン・サックス(GS)378.75ドル -13.89ドル(-3.53%)
インテル(INTC) 43.16ドル -0.87ドル(-1.97%)
アップル(AAPL) 185.04ドル -2.11ドル(-1.12%)
アルファベット(GOOG) 146.37ドル -2.36ドル(-1.58%)
メタ(META) 460.12ドル -8.78ドル(-1.87%)
キャタピラー(CAT) 312.84ドル -8.79ドル(-2.73%)
アルコア(AA) 25.85ドル -2.05ドル(-7.34%)
ウォルマート(WMT) 169.14ドル -1.16ドル(-0.68%)
《ST》