【投資部門別売買動向】海外勢と個人が買い越す一方、信託銀と投信が売り越す構図続く (2月第1週)
●海外勢と個人が買い越す一方、信託銀と投信が売り越す構図続く
東証が15日に発表した2月第1週(5日~9日)の投資部門別売買動向(現物)によると、日銀の内田副総裁によるハト派発言を受け先物主導で上げ足を加速し、日経平均株価が前週末比739円高の3万6897円と大幅に2週連続で上昇したこの週は、海外投資家が6週連続で買い越した。買越額は3663億円と前週の1783億円から拡大した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で3週ぶりに買い越した。買越額は4522億円だった。前週は4458億円の売り越し。現物と先物の合算でも3週ぶりに買い越し、買越額は8186億円だった。前週は2674億円の売り越しだった。個人投資家は3週連続で買い越し、買越額は2277億円と前週の569億円から大幅に増加した。
一方、年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は5週連続で売り越し、売越額は5490億円と前週の1421億円から急拡大し、昨年5月第5週以来およそ8ヵ月ぶりの大きさとなった。投資信託も5週連続で売り越し、売越額は2829億円と前週の2155億円から増加した。
日経平均が大幅続伸する中、海外投資家と個人投資家が買い越す一方、信託銀行と投資信託が売り越す構図が続いた。
■投資部門別売買代金差額 (2月5日~9日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
2月 ―――
第1週 3,663 ▲5,490 2,277 [ 103 2,173 ] 36,897円 ( +739 円)
1月 ―――
第5週 1,783 ▲1,421 569 [ ▲1,261 1,831 ] 36,158円 ( +406 円)
第4週 4,105 ▲3,692 2,946 [ ▲137 3,083 ] 35,751円 ( -212 円)
第3週 3,841 ▲1,915 ▲1,854 [ ▲2,918 1,064 ] 35,963円 ( +386 円)
第2週 9,557 ▲105 ▲10,695 [ ▲8,163 ▲2,531 ] 35,577円 ( +2199 円)
第1週 1,405 49 ▲336 [ ▲1,150 813 ] 33,377円 ( -86 円)
12月 ―――
第4週 ▲2,020 ▲891 ▲2,834 [ ▲3,280 445 ] 33,464円 ( +295 円)
第3週 565 ▲2,035 ▲2,103 [ ▲3,013 910 ] 33,169円 ( +198 円)
第2週 2,378 257 ▲3,298 [ ▲2,123 ▲1,174 ] 32,970円 ( +662 円)
第1週 ▲5,868 1,270 4,194 [ 1,557 2,637 ] 32,307円 ( -1123 円)
11月 ―――
第5週 ▲3,687 ▲111 456 [ ▲612 1,068 ] 33,431円 ( -194 円)
第4週 ▲10 2,370 ▲894 [ ▲1,566 671 ] 33,625円 ( +40 円)
第3週 3,629 ▲238 ▲5,722 [ ▲5,068 ▲654 ] 33,585円 ( +1017 円)
第2週 783 ▲547 ▲2,545 [ ▲2,973 427 ] 32,568円 ( +618 円)
第1週 576 2,135 ▲3,868 [ ▲3,289 ▲578 ] 31,949円 ( +958 円)
10月 ―――
第4週 594 887 1,423 [ 485 937 ] 30,991円 ( -267 円)
第3週 ▲766 ▲1,343 3,236 [ 1,253 1,982 ] 31,259円 ( -1056 円)
第2週 4,557 ▲606 ▲1,508 [ ▲1,335 ▲173 ] 32,315円 ( +1321 円)
第1週 5,262 ▲577 4,011 [ 1,912 2,099 ] 30,994円 ( -862 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース