注目銘柄ダイジェスト(前場):日東紡、静岡ガス、売れるネット広告など
3Dマトリクス<7777>:125円(+12円)
大幅に3日続伸。炎症性腸疾患等に起因する腸管の治療及び予防を目的とする自己組織化ペプチドを含有する医薬組成物を広く保護する特許が日本で成立したと発表している。特許の範囲は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、ベーチェット病、単純性潰瘍を含む腸疾患。今後、日本と欧州で現在進行中の医師主導特定臨床研究に加えて複数の研究を行い、早期にProof Of Concept(POC)を取得することを目指す。
アミタHD<2195>:748円(+100円)
ストップ高。一部メディアが「リサイクルのアミタホールディングス(HD)とリース大手の三井住友ファイナンス&リースは、産業廃棄物管理の新会社を4月に設立する」と報じ、買い材料視されている。「両社がもつシステムのノウハウを共有するほか、サポートセンター統合による運営費の削減といった効果を狙う」という。三井住友ファイナンス&リースは、三井住友フィナンシャルグループ<8316>と住友商事<8053>が折半出資している。
売れるネット広告<9235>:5090円(+705円)
ストップ高を付け、昨年来高値を更新している。越境ECサービスを提供する子会社「売れる越境EC社」(東京都港区)の新設に関する補足説明資料を開示している。Amazonアメリカを軸に「越境EC事業/越境EC支援事業」を展開するとともに「その他ECモール、アジア圏や欧州を含む世界中に越境EC事業を広げていく」などと説明している。1月31日に発表した内容とほぼ同じだが、補足説明を受けて改めて買い材料視されているようだ。
センコーHD<9069>:1067円(-62円)
大幅反落。既存株主の金融機関5社が売出人となる株式売出537万9200株、オーバーアロットメントによる売出80万6800株を行うと発表している。売出に伴う需給への影響を緩和する観点から、発行済み株式数の1.00%にあたる150万株、17億円を上限とした自社株買いの実施も発表しているが、目先の需給悪化は避けられないとの見方が優勢に。なお、自社株取得期間は売出株受渡期日の翌営業日から9月30日までとしている。
静岡ガス<9543>:907円(-57円)
大幅反落。44万1000株の自己株式処分、328万6500株の売出、55万9000株のオーバーアロットメントによる売出を実施すると発表している。発行価格の決定期間は2月27日から3月4日までとなる。自己株式の処分により調達する資金は、都市ガスの供給能力増強に資するガス導管の延伸投資資金の一部に充当する予定。希薄化は限られるものの、目先の需給悪化を警戒する動きが優勢となっている。
平和堂<8276>:2071円(-124円)
大幅反落。金融機関5社が保有する株式の一部を売出すると発表。売出株数は270万6200株、オーバーアロットメントによる売出は40万5800株。目先の需給悪化が警戒される展開に。また、地震被害による特損計上で、24年2月期純利益を従来の83億円から67億円に下方修正することも発表。一方、発行済み株式数の1.91%にあたる100万株、24億円上限の自社株買い実施、従来の優待に加え長期保有株主優待制度を導入することも発表。
スギHD<7649>:7204円(+109円)
大幅続伸。25年2月期の年間配当金は35円を計画と発表している。2月末に1:3の株式分割を実施するため、分割権利落ち前では105円となり、24年2月期計画の80円から25円の増配となる。また、25年2月期からは株主優待制度も拡充、株式分割後に100株以上保有の株主には、これまでの優待券に加えて、1000円相当のスギポイントも贈呈する。同時に、タイ石油公社の子会社と、タイでのヘルス&ビューティケア事業を開始するとも発表。
日東紡<3110>:5490円(+585円)
大幅反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も4900円から8000円に引き上げている。第3四半期決算では、生成AI向けスペシャルガラスの需要がサーバ用マザーボード向けだけでなく半導体パッケージ向けでも加速し始めたことが明らかになったと評価。5月に中計公表予定でもあり、株価はスペシャルガラス需要拡大に伴う成長を織り込む局面を迎えたと判断。
《ST》