富田隆弥の【CHART CLUB】 「祝!34年ぶり史上最高値更新」
◆何はともあれ、まずは日経平均株価の史上最高値更新、おめでとうございます。証券会社が用意した「くす玉」も無事に割られた。34年前のバブル時代を経験した人も、していない人も、念願を果たしたこの日のことは記憶に残ることだろう。
◆世界の投資家が注目したエヌビディア<NVDA>の決算は、23年11月-24年1月(第4四半期)の売上高と24年2月-4月(第1四半期)の売上高見通しが、ともに市場予想を上回った。これを受けて2月22日の日経平均株価は大きく上昇して始まり、昼過ぎに1989年12月29日に付けた史上最高値3万8957円を突破。大引け前に3万9156円まで高値を伸ばし、前日比836円高の3万9098円で取引を終えた。
◆こうなると、次は「4万円」大台を目指すことになる。ただし、このまま一本調子で大台に突き進むとは限らない。直近の上昇は、買い戻しを含めて先物と値がさ株が主導したものであったほか、最高値を更新したことで一旦、達成感も出やすくなる。
◆RCI(順位相関指数)や移動平均線の総合カイ離率(25日・75日・200日カイ離率の合計:2月22日現在37.9%)、信用買い残の評価損益率(2月16日申し込み現在-5.57%)など、テクニカル指標には多くの注意信号が灯っている。週足チャートは二段上げで納得できる水準に到達。そして、調整アノマリー(経験則)のある「3月」を迎える。
◆強い上昇相場であるから「流れに従う」のは基本で、25日移動平均線を維持している限り上昇基調も続く。とはいえ、折に触れて調整を挟むのも相場だ。3月はスピード調整を想定するが、最高値の頂に来たことで風雨が強まる可能性もある。上昇した個別株では利益確定に動くのも一策だろう。
(2月22日 記、次回更新は3月2日10時を予定)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース