前場に注目すべき3つのポイント~出遅れている銘柄を見直す動き~

市況
2024年2月28日 8時25分

28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■出遅れている銘柄を見直す動き

■明電舎、受注高は好調を維持

■前場の注目材料:太平洋セメント、社長に田浦良文氏、6年ぶり交代、海外事業・脱炭素推進

■出遅れている銘柄を見直す動き

28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだが、下値の堅さは意識されやすいだろう。27日の米国市場は、NYダウが96ドル安、ナスダックは59ポイント高だった。2月の米消費者信頼感指数が予想外に悪化したため、景気への楽観的な見方が後退するなか、利益確定の売りが優勢となった。一方で、ハイテク株は人工知能(AI)業界への期待が根強く、押し目買いから底堅く推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の39290円、円相場は1ドル150円40銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。米国では29日に1月の個人消費支出(PCE)の発表を控えていることから、高値圏での推移が続くなか、持ち高調整の動きが入りやすい需給状況とみられる。日経平均株価についても連日で史上最高値を更新しており、先高期待は強いものの、こう着感が強まりやすいだろう。39000円に接近する局面においては、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが意識されるが、積極的な上値追いの動きは落ち着きをみせよう。

日経平均株価はボリンジャーバンドの+2σに沿った上昇を継続しており、+2σが位置する39480円辺りに接近する局面では、利益確定の売りが入りやすいだろう。そのため、前日の終値を挟んだ39000円~39500円辺りでのレンジ推移になりそうだ。一方で、こう着ながらも高値圏での推移を継続するなか、買い安心感から出遅れている銘柄を見直す動きが目立ってきた。

低位材料株の一角にはストップ高が相次いでおり、短期的な値幅取りを狙った投機的な動きとはいえ、日経平均株価が高値圏での推移をみせているなかでは、下値リスクは低いとみているようだ。また、先駆したハイテク株などは利食いの動きが目立ってきており、バリュー株への見直しが意識される。そのほか、テーマ株としては生成AI関連への物色が根強いだろう。

■明電舎、受注高は好調を維持

明電舎<6508>は、2024年3月期の受注高について、主要セグメント全般にわたり好調を維持する見通しであることから、通期予想を引き上げる一方、売上高については、社会システム事業セグメントを中心に、工程の遅れによる売上計上時期の後ろ倒しなどが発現していることを主な要因として、前回予想を下回る見込み。また各種利益に関しては、前回予想を据え置いている。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(39239.52、+5.81)

・ナスダック総合指数は上昇(16035.30、+59.05)

・シカゴ日経先物は上昇(39290、大阪比+20)

・VIX指数は低下(13.43、-0.31)

・米原油先物は上昇(78.87、+1.29)

・3月期末接近に伴う高配当銘柄人気

・米国のインフレ沈静化観測

・太平洋セメント<5233>社長に田浦良文氏、6年ぶり交代、海外事業・脱炭素推進

・ブリヂストン<5108>中国でのトラック・バス用タイヤ生産・販売から撤退

・伊藤忠<8001>合成燃料、日豪で供給網、JFEスチールなどと、事業化調査

・NEC<6701>分子研と、新方式の量子計算機事業化で10社で連携、開発会社設立へ

・パナソニックHD<6752>パナエナジー、車載電池外装缶、独H&Tと北米での長期供給契約

・KDDI<9433>ソニー・ホンダと、EVに通信基盤、エンタメなど機能提供

・ジャノメ<6445>最上級コンピューターミシン国内投入、代理店向け説明会開く

・日立建機<6305>商品開発にアジャイル手法を積極導入

・DMG森精機<6141>木質バイオマス発電ガス化炉が連続2000時間稼働

・日立造船<7004>140ミリアンペア時の全固体電池を受注、半導体装置向け

・AeroEdge<7409>チタンアルミ合金量産、内製で調達負担軽減

・日置電機<6866>設備停電させず計測、接地抵抗計を発売

・川崎重<7012>成田空港に屋内位置情報サービス提供

・楽天G<4755>楽天シンフォニー、比ナウ・テレコムと提携、5GオープンRAN試験運用

・NEC<6701>多様な物品配置・形状に対応、物流向けロボAI技術開発

・パナソニックHD<6752>省施工製品の売上高15%増へ、電気工事向け売り込み本格化

・大日本印刷<7912>OTセキュリティー協業、ユニアなどと工場向け

・NTT<9432>NTTドコモ、NECと新会社、海外でオープンRAN

・鹿島<1812>山岳トンネル工事、動画・静止画で遠隔対話、システム開発

・住友金属鉱山<5713>インドネシア社の株式一部売却、出資規制に対応

・三協立山<5932>高断熱「DI窓」を新築向け初供給

・新日本電工<5563>攻めの成長投資、EV向け材料・環境に

・日本触媒<4114>米トレビと、海水淡水化に浸透圧剤、能力30%向上

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・09:30 豪・1月消費者物価指数(前年比予想:+3.6%、12月:+3.4%)

・10:00 NZ準備銀行が政策金利発表(5.50%に据え置き予想)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.