株価指数先物【寄り前】 膠着ながらショートは短期にとどめる

市況
2024年3月5日 8時11分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 40100 -50 (-0.12%)

TOPIX先物 2705.5 -8.0 (-0.29%)

シカゴ日経平均先物 40105 -45

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が6、7日にそれぞれ下院金融委員会、上院銀行委員会で半年に一度の議会証言を行う予定であるほか、週末には2月の米雇用統計の発表を控えて、持ち高調整の売りが優勢だった。アップル<AAPL>は欧州委員会が2900億円超の制裁金を発表したことを受けて2%超下落し、NYダウの重荷となる一方、インテル<INTC>が4%を超す上昇で下支える格好となった。

また、S&P500指数、ナスダック指数も反落したが、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株が買われており、SOX指数は1%を超える上昇だった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、公益事業、銀行が上昇した一方で、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、メディアが下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比45円安の4万0105円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比40円安の4万0110円で始まり、4万0070円~4万0180円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に付けた4万0040円を安値にリバウンドを見せ、終盤にかけて一時4万0260円まで買われた。終了間際には持ち高調整とみられる売りにより下落に転じ、4万0100円で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢から始まることになりそうである。ただし、ナイトセッションでも4万円の大台は割り込まず、4万円近辺では押し目待ち狙いのロングが意識されやすいだろう。いったんは利益確定によりロングポジションをクローズする動きやショートも入りやすいと考えられるが、米国市場では主要な株価指数が下げるなか、半導体株への資金流入が目立っており、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株が支える格好になりそうである。

日経225先物は、ナイトセッションでオプション権利行使価格の4万円から4万0250円辺りでの推移だった。3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を週末に控え、限月交代に伴うロールオーバーが中心となるなか、仕掛け的なトレードは限られやすい。昨日の手口面からは6月限の商いも増えており、ロールオーバーの動きと推察される。大きなトレンドは出にくい状況でもあり、狭いレンジでの推移が見込まれる。

そのため、権利行使価格の4万円から4万0250円のレンジ推移を想定する。上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジ内で推移しており、+2σは4万0760円まで上昇してきた。上へのトレンドが意識され、4万0125円辺りで底堅さがみられる局面では、4万0125円から4万0375円のレンジとなろう。また、権利行使価格を切り上げてくるようだと、ヘッジ対応の動きが強まる可能性もあるため、膠着が続くなかでもショートからのエントリーはスキャルピングでの短期にとどめておきたい。

VIX指数は13.49(前日は13.11)に上昇した。先週末に割り込んだ75日移動平均線を上回っての推移だったが、狭いレンジでの動きであり、米国市場でも重要イベント待ちの状況であろう。

なお、4日のNT倍率は先物中心限月で14.79倍に上昇した。一時14.84倍まで切り上がり、2月16日に付けた14.79倍を上回ってきた。これにより、+2σが位置する14.88倍辺りが意識されてきた。膠着感の強い相場展開が見込まれるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が相場を下支えする状況であり、NTロングでのスプレッドを狙った需給状況とみておきたい。

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