ダウ先物、ナスダック100とも反発 パウエル証言待ち=米国株
米株価指数先物(3月限)(NY時間08:44)(日本時間22:44)
ダウ先物 38769(+162.00 +0.42%)
S&P500 5113.25(+27.50 +0.54%)
ナスダック100先物 18075.50(+145.25 +0.81%)
米株価指数先物市場でダウ先物、ナスダック100とも反発している。前日の急落を受けてIT・ハイテク株を始め、幅広く買い戻しが出ているようだ。投資家は前日、大型のIT・ハイテク株の利益確定売りを強め、全体の下げを加速させた。IT・ハイテクセクターにとっては1月2日以来の最悪の日となった。ただ、一部からは「様々なニュースに対していまの市場は回復力がある。IT・ハイテク株が下落しても、それ以外の銘柄は上昇している」といった声も聞かれた。
本日は、このあと日本時間0時から始まるパウエルFRB議長の議会証言に市場は注目するだろう。投資家は、FRBが金融政策についてどのような立場を取っているのかをさらに明確にし、今年予想される利下げのペースとタイミングについて手がかりを探ろうとしている。
議長は「利下げ期待は否定しないものの、早期利下げ開始には慎重で、忍耐強く臨む」というメッセージを強調するものと予想されている。市場はすでに早期利下げ期待は後退させており、短期金融市場では6月までの利下げの確率を85%程度、7月までであれば完全織り込みという状況になっている。年内は0.25%ポイントずつであれば、計3回の利下げを織り込んでいる状況。12月FOMCでFOMC委員が示した金利見通し(ドット・プロット)に沿った動きでもあり、議長の証言も市場の織り込みに沿った内容になるのではとも考えられているようだ。
ただ、米株式市場は、議会証言に向けてポジションを調整していた節もあり、予想通りの内容であったとしても反応については未知数の部分も大きい。金曜日に米雇用統計の発表が控えているほか、本日同時刻に米求人件数の発表も予定されている。「市場はパウエル議長の発言に反応するだろうが、発言自体にサプライズではない」といった声も聞かれる。
なお、先ほど事前原稿の一部が伝わり、「年内いずれかの時点で利下げが適切になる可能性。利下げにはインフレに関するさらなる確信が必要」と伝わっている。
先ほど2月のADP雇用統計が発表になっていたが、14万人増と予想を下回っていた。ただ、前回からは増加幅が拡大していた。
百貨店のノードストロム<JWN>が時間外で決算を受け大幅安。今年の売上高と既存店売上高が伸び悩む見通しを示したことが嫌気されている模様。
複写機、レーザープリンタのゼロックス<XRX>が下落。3億ドルのシニア転換社債を発行するとの報道が伝わった。報道によると、3億ドルの転換社債を4.0-4.5%のクーポンで打診しているという。
サイバーセキュリティ関連株が上昇。前日引け後に発表されたクラウドストライク<CRWD>の決算を好感している模様。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。年ベース経常収益(ARR)も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、第1四半期、通期とも予想を上回る見通しを示した。単一プラットフォーム戦略が市場シェア拡大につながったと説明した。
(NY時間08:54)(日本時間22:54)時間外
クラウドストライク<CRWD> 364.50(+66.94 +22.50%)
パロアルト<PANW> 297.27(+6.14 +2.11%)
フォーティネット<FTNT> 70.95(+1.91 +2.77%)
ゼロックス<XRX> 17.15(-1.64 -8.73%)
ノードストロム<JWN> 18.62(-2.28 -10.91%)
アップル<AAPL> 171.30(+1.18 +0.69%)
マイクロソフト<MSFT> 405.91(+3.26 +0.81%)
アマゾン<AMZN> 175.49(+1.37 +0.79%)
アルファベット<GOOG> 134.63(+0.85 +0.64%)
テスラ<TSLA> 177.40(-3.34 -1.85%)
メタ<META> 496.48(+6.26 +1.28%)
エヌビディア<NVDA> 874.70(+15.06 +1.75%)
AMD<AMD> 210.30(+5.17 +2.52%)
イーライリリー<NVDA> 786.98(+9.39 +1.21%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美