ダウ平均は反発 パウエル証言は予想通り NYCBが乱高下=米国株概況
NY株式6日(NY時間16:20)(日本時間06:20)
ダウ平均 38661.05(+75.86 +0.20%)
S&P500 5104.76(+26.11 +0.51%)
ナスダック 16031.54(+91.95 +0.58%)
CME日経平均先物 40220(大証終比:+140 +0.35%)
きょうの米株式市場でダウ平均は反発。本日はパウエルFRB議長の議会証言が行われたが、証言開始前に事前原稿が流れ「年内いずれかの時点での利下げ開始が適切」と利下げに言及している一方、「2%目標の確信が深まるまで利下げは適切ではない」とも述べていた。市場の利下げ期待は追認するものの、時期や程度については経済指標次第とのスタンスを再度強調していた。
すでに早期利下げ期待を後退させている市場は、もう少しタカ派な内容になるのではとの警戒感も一部にはあったが、予想通りの内容だったことから、株式市場はポジティブな反応を見せていた。短期金融市場では6月までの利下げの確率を85%程度、7月までであれば完全織り込みという状況に変化はなく、年内は0.25%ポイントずつであれば、計3回の利下げを織り込んでいる状況。
前日の急落を受けてIT・ハイテク株を始め買い戻しが出ていたが、上値での戻り売り圧力も依然根強く、ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)<NYCB>の増資のニュースも流れたこともあり、後半は伸び悩む展開も見られていた。
ただ、NYCBは急落から一転上昇に転じた。一時40%超急落していたが、トランプ政権で財務長官を務めたムニューシン氏のリバティ・ストラテジック・キャピタルが主導する10億ドル以上の増資計画を発表し、オッティング元通貨監督庁(OCC)長官をCEOに指名したこともあり、一気に買い戻された。
今後は金曜日の米雇用統計の発表待ちのモードに入りそうだが、この日はADP雇用統計と米求人件数が発表になり、伴に雇用の落ち着きを示していた。前回は驚きの強さとなっていた米雇用統計だが、今回は落ち着きを示すか注目される。
百貨店のノードストロム<JWN>が決算を受け大幅安。今年の売上高と既存店売上高が伸び悩む見通しを示したことが嫌気された模様。
複写機、レーザープリンタのゼロックス<XRX>が下落。3億ドルのシニア転換社債を発行するとの報道が伝わった。報道によると、3億ドルの転換社債を4.0-4.5%のクーポンで打診しているという。
サイバーセキュリティのクラウドストライク<CRWD>が決算を受け大幅高。株利益、売上高とも予想を上回った。年ベース経常収益(ARR)も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、第1四半期、通期とも予想を上回る見通しを示した。単一プラットフォーム戦略が市場シェア拡大につながったと説明した。
医療機器のデックスコム<DXCM>が上昇。FDAが同社の市販用製品「ステロ」を承認し、米国で初めて処方箋なしで使用できるグルコース・バイオセンサーとなった。
スポーツ用品販売のフットロッカー<FL>が決算を受け急落。通期の1株利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。さらに、同社の再建計画であるレースアップ計画の目標達成が2年遅れるとの見通しも公表。
情報分析ソフトのパランティア・テクノロジーズ<PLTR>が大幅高。同社は人工知能(AI)関連銘柄としても注目されているが、米陸軍から1億7840万ドルの契約を獲得した発表。
NYCB<NYCB> 3.46(+0.24 +7.45%)
クラウドストライク<CRWD> 329.57(+32.01 +10.76%)
ノードストロム<JWN> 17.54(-3.36 -16.08%)
ゼロックス<XRX> 16.67(-2.12 -11.28%)
デクスコム<DXCM> 133.72(+11.94 +9.80%)
フットロッカー<FL> 24.24(-10.07 -29.35%)
パランティア<PLTR> 26.16(+2.35 +9.87%)
アップル<AAPL> 169.12(-1.00 -0.59%)
マイクロソフト<MSFT> 402.20(-0.45 -0.11%)
アマゾン<AMZN> 173.51(-0.61 -0.35%)
アルファベットC<GOOG> 132.54(-1.24 -0.93%)
テスラ<TSLA> 176.54(-4.20 -2.32%)
メタ<META> 496.09(+5.87 +1.20%)
AMD<AMD> 210.63(+5.50 +2.68%)
エヌビディア<NVDA> 887.00(+27.36 +3.18%)
イーライリリー<LLY> 779.77(+2.18 +0.28%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美