2月の米雇用統計、雇用の落ち着きを示す
米労働省がこの日発表した2月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数(NFP)は27.5万人増と予想を上回った。一方、前回1月分は下方修正されている。一方、失業率は3.9%に悪化したほか、注目されていた平均時給は前月比0.1%上昇と予想を下回る上昇となった。まちまちの内容ではあったものの、全体的には雇用の落ち着きが示されている。雇用増加を牽引したのは、医療、レジャー・接客業、政府機関などのサービス部門。
今週はパウエルFRB議長の議会証言が行われていたが、利下げには前向きな姿勢を示していたものの、データをもう少し確認したい姿勢を強調していた。本日の米雇用統計は、そのFRBのスタンスに変化を与えるほどの内容ではないものの、少なくとも年内の利下げへの期待は正当化するものと思われる。短期金融市場では6月の利下げ開始を完全に織り込む動きが見られている。
米雇用統計(2月)22:30
・非農業部門雇用者数
結果 27.5万人
予想 20.0万人 前回 22.9万人(35.3万人から修正)(前月比)
・失業率
結果 3.9%
予想 3.7% 前回 3.7%
・平均時給
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 0.5%(0.6%から修正)(前月比)
結果 4.3%
予想 4.4% 前回 4.4%(4.5%から修正)(前年比)
・労働参加率
結果 62.5%
予想 62.6% 前回 62.5%
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美