ユーロ週間見通し:上げ渋りか、日欧金融政策をにらんだ相場展開に

通貨
2024年3月9日 14時11分

■強含み、米6月利下げの可能性高まる

今週のユーロ・ドルは強含み。欧州中央銀行(ECB)は3月7日開催の理事会で政策金利の据え置きを決定し、ラガルドECB総裁は会見で6月に利下げ開始の可能性があることを示唆した。ラガルドECB総裁の発言を受けてユーロ売り・米ドル買いが一時優勢となったが、8日発表の2月米雇用時計で失業率が上昇したことから、米国の6月利下げ期待は高まり、ユーロ・ドルは1.09ドル台後半まで買われた。取引レンジ:1.0838ドル-1.0981ドル。

■もみ合いか、ECBの6月利下げを見込んだ値動きに

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)理事会で成長率とインフレ率が下方修正され、6月に利下げが開始される可能性が高まった。ただ、現時点で政策金利の大幅な引き下げは議論されていないとみられ、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0830ドル-1.1030

■軟調推移、日欧金利差縮小の思惑強まる

今週のユーロ・円は軟調推移。欧州中央銀行のラガルド総裁は3月7日に行われた会見で6月利下げの可能性があると示唆したこと、日本銀行は今月中にマイナス金利を解除するとの見方が強まったことが要因。週初に163円台半ばまでユーロ高円安に振れたが、日欧金利差縮小の可能性が浮上したことから、週後半はリスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。取引レンジ:160円56銭-163円52銭。

■上げ渋りか、日欧金融政策をにらんだ相場展開に

来週のユーロ・円は上げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の成長率とインフレ率の見通しを下方修正し、6月利下げの可能性が高まった。一方、日本の賃金上昇の可能性が高まり、日本銀行の大規模緩和の修正を期待した円買いが増えているため、リスク選好的なユーロ買い・円売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・13日:1月鉱工業生産(12月:前月比+2.6%)

予想レンジ:159円00銭-162円00銭

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.