今週のマーケット展望「日経平均予想は38500~40500円」マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)
皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。
先週、史上最高値をつけた日経平均ですが、週明けの今朝は売り先行でスタート。寄り付き後も下げ幅を広げ、一気に3万9000円も割り込んできています。
さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、3月11日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。
まず広木さんは、『先週末の米国株市場は下落した。特にフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%安となるなど半導体株に利益確定売りが優勢になった。エヌビディアは一時900ドル台後半と上場来高値を更新したが、利益確定売りに押され7日ぶりに反落し、5%超も下げて終えた』と振り返り、『これらを受けて週明けの日経平均は大幅反落で始まりそうだ』と考察しています。その予想通り、週明けの日経平均は大幅に下げて始まりました。
加えて、『円高も日本株相場の重石になる』として、『先週末のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続伸し、1ドル147円05~15銭で取引を終えた。この日発表された2月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比27万5000人増と市場予想(19万8000人増)を上回った。 一方、失業率は3.7%から3.9%に上昇し、平均時給の前月比は0.1%と市場予想(0.2%)を下回った。この雇用統計の結果を受けて円買い・ドル売りが加速、一時は146円48銭と2月上旬以来の円高・ドル安水準を付けた』と背景を説明しています。
さらに、『日銀が早期にマイナス金利政策を解除するとの観測も円高の背景にある』として、『先週、日銀のマイナス金利解除観測を巡る一部報道を受け、18~19日に開く金融政策決定会合で政策修正するとの思惑が強まったことから円高が進み、株が下げ足を速める場面があった』と解説しています。
その観点から、今週の注目材料は『13日の春季労使交渉(春闘)の集中回答日だ』とのこと。
『市場の期待通りの高い賃上げ率となれば、日銀のマイナス金利解除の可能性が一段と高まり、円買いの動きが強まるかもしれない』と、広木さんはみているようです。
また、その前に『12日発表の米国の消費者物価指数(CPI)も注目である』として、『前回は市場の予想ほど伸びが鈍化せず、早期利下げ観測が後退したが、今回は順調に伸びが鈍化する見込み。米国株にはプラス材料だが、それはまた円高材料にもなり得る。12日の米CPI~13日の春闘回答日にかけての円高進行に警戒したい』と見解を述べています。
そんな今週は、『日経平均で3万8000円台まで下押す場面がありそうだ。89年末につけた3万8915円が心理的に意識されるだろう。その水準は一瞬で通過し、3万9000円台から4万円の大台まで駆け上がった相場である。下げたところでどれだけ押し目買いが見られるか。相場の先高観の強さを見極める週となりそうだ』と、広木さんは見解を述べています。
最後に、日経平均の今週の予想レンジは『3万8500円~4万500円』としました。
参考にしてみてくださいね。
山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。
フィスコマーケットレポーター 山崎みほ
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