ダウ平均は小反発 先週末の流れ続きIT・ハイテク株は軟調 明日は米CPI=米国株概況
NY株式11日(NY時間16:21)(日本時間05:21)
ダウ平均 38769.66(+46.97 +0.12%)
S&P500 5117.94(-5.75 -0.11%)
ナスダック 16019.27(-65.84 -0.41%)
CME日経平均先物 38290(大証終比:-240 -0.63%)
きょうの米株式市場でダウ平均は小反発。先週末の流れが続き、IT・ハイテク株が軟調に推移する中、ダウ平均も下げて始まったものの終盤にかけて下げ渋った。エヌビディア<NVDA>が続落しており雰囲気を重くしている。先週末は5%超下落していた。ただ、大手銀からはAI関連は5年前に比べれば、まだ割安との声も出ていた。
市場は、明日の消費者物価指数(CPI)や木曜日の生産者物価指数(PPI)を待っている。3月20日にFOMCの結果が発表されるが、その前の最後の重要指標の1つとなる。先週はパウエルFRB議長の議会証言、米雇用統計と重要イベントを通過したが、パウエル議長の証言は大方の予想通りに「年内利下げの意向ではあるものの、もう少しデータを確認したい」姿勢を強調していた。米雇用統計も落ち着きは示したものの、まだ力強かったことから、FRBのスタンスを追認する内容と捉えられたようだ。
ただ、それらのイベントを受けて米株式市場は高値警戒感からの売りの反応を見せていた。期末が接近していることも相まって、FOMC前にIT・ハイテク株中心にポジション調整が活発化している可能性もありそうだ。
「今月のFOMCは据え置きが確実視されている。最近のインフレ指標の再上昇を考えると、FRBは少なくとも3カ月連続でコア・サービスインフレが低下するまで利下げを見送るだろう。早くても6月、サービスインフレが上昇を続ければ来年以降ということだ」とのコメントも出ていた。
本日はエヌビディア<NVDA>のほか、メタ<META>やAMD<AMD>、スーパー・マイクロ<SMCI>が下落。アップル<AAPL>とテスラ<TSLA>は上昇している。
ボーイング<BA>が下落。米司法省がアラスカ航空の737MAX9の機体吹き飛び事故について刑事捜査を開始したと伝わった。土曜日にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として伝えた。アラスカ航空便の乗客と乗務員の何人かに捜査当局が接触したという。
IPOを予定しているSNSのレディットが、最大7億4800万ドル規模のIPOを目指していると伝わった。1株31-34ドルで2200万株の売却を計画しており、65億ドルの評価額を求めているという。
カジノのバリーズ<BALY>に買いが強まっている。筆頭株主で投資会社のスタンダード・ゼネラル社が残りの未保有株を1株15ドルでの購入を提案した。
眼科用移植型レンズの開発を手掛けるスター・サージカル<STAA>が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を50ドルに設定した。
ワクチンのモデルナ<MRNA>が上昇。皮膚扁平上皮がんの患者を対象としたがんワクチンの臨床試験(第2フェーズ)を開始することが政府の治験ウェブサイトから明らかとなった。
特別買収目的会社(SPAC)のパワー&デジタル・インフラストラクチャ・アクイジションII<XPDB>が300%超の急騰。同社はモンタナ・テクノロジーズ社との合併に合意しているが、来月GE<GE>から分離独立する、タービンなどエネルギー部門のGEベルノバ社がモンタナ株を取得し、折半出資の合弁会社の設立に合意したことで急騰した。
ボーイング<BA> 192.49(-6.00 -3.02%)
バリーズ<BALY> 13.64(+3.02 +28.44%)
スターサージカル<STAA> 38.78(+2.92 +8.14%)
モデルナ<MRNA> 111.98(+8.95 +8.69%)
パワー&デジタル<XPDB> 29.27(+18.87 +181.44%)
アップル<AAPL> 172.75(+2.02 +1.18%)
マイクロソフト<MSFT> 404.52(-1.70 -0.42%)
アマゾン<AMZN> 171.96(-3.39 -1.93%)
アルファベットC<GOOG> 138.94(+2.65 +1.94%)
テスラ<TSLA> 177.77(+2.43 +1.39%)
メタ<META> 483.59(-22.36 -4.42%)
AMD<AMD> 198.39(-9.00 -4.34%)
エヌビディア<NVDA> 857.74(-17.54 -2.00%)
イーライリリー<LLY> 734.37(-27.77 -3.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美