11日の米国市場ダイジェスト:NYダウは46ドル高、CPI待ち
■NY株式:NYダウは46ドル高、CPI待ち
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は46.97ドル高の38,769.66ドル、ナスダックは65.84ポイント安の16,019.27で取引を終了した。
重要インフレ指標の発表を控えた長期金利の上昇を嫌気し、寄り付き後、下落。その後、ソフトランディング期待を受けた買いにダウは持ち直し、終盤にかけプラス圏を回復し相場を支えた。一方、ナスダックは金利高や半導体セクターの利益確定売りが継続し上値が抑制されプラス圏を回復できず、まちまちで終了。セクター別では不動産管理・開発、素材が上昇した一方、半導体・同製造装置が下落した。
ホテル施設のフランチャイズ企業、チョイス・ホテルズ(CHH)は同業のウィンダム・ホテルズ・アンド・リゾーツ(WH)の買収案を撤回し、上昇。ウィンダム・ホテルズ・アンド・リゾーツ(WH)も買われた。バイオのモデルナ(MRNA)はメルク(MRK)と共同開発中の皮膚扁平上皮癌治療ワクチンを巡る中期治験を開始したことを受け、アナリストが楽観的な見解を示し、上昇。スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)はアナリストの投資判断引き上げで上昇した。
航空機メーカーのボーイング(BA)はアラスカ航空が運航していた「737MAX9」型機の扉が外れた事故を巡り、司法省(DOJ)が刑事捜査を開始したことが嫌気され、下落。アラスカ航空(ALK)は小幅高。ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)はトランプ前大統領がメディアインタビューで、ティックトックの禁止を巡り、フェイスブックが恩恵を受けることになると批判し、反対姿勢を示したため下落した。
ソフトウエアメーカーのオラクル(ORCL)は取引終了後に四半期決算を発表。調整後1株利益が予想を上回り、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米CPI控えた長期金利上昇でドル反発
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は146円62銭から147円15銭まで上昇し、146円95銭で引けた。米2月消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感や今週予定されている入札を織り込み長期金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。その後、3年債入札の順調な結果を受け金利が伸び悩み、ドル買いが後退した。
ユーロ・ドルは1.0943ドルから1.0915ドルまで下落し、1.0927ドル引けた。ユーロ・円は、160円68銭へ強含んだのち後、160円31銭へ反落。日欧金利差縮小観測にユーロの上値が引き続き限定的となった。ポンド・ドルは1.2850ドルから1.2795ドルまで下落。ドル・スイスは0.8762フランから0.8795フランまで上昇した。
■NY原油:下げ渋りで77.93ドル、需給改善の可能性残る
NY原油先物4月限は下げ渋り(NYMEX原油4月限終値:77.93 ↓0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比-0.08ドルの77.93ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは76.79ドル-78.47ドル。米国市場の前半にかけて76.79ドルまで売られたが、需給改善の可能性は消えていないため、78.47ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では主に78ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 35.89ドル +0.29ドル(+0.81%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.94ドル -0.10ドル(-0.11%)
ゴールドマン・サックス(GS)386.16ドル -0.83ドル(-0.21%)
インテル(INTC) 44.86ドル +0.86ドル(+1.95%)
アップル(AAPL) 172.75ドル +2.02ドル(+1.18%)
アルファベット(GOOG) 138.94ドル +2.65ドル(+1.94%)
メタ(META) 483.59ドル -22.36ドル(-4.41%)
キャタピラー(CAT) 334.97ドル -4.22ドル(-1.24%)
アルコア(AA) 30.49ドル +0.64ドル(+2.14%)
ウォルマート(WMT) 60.66ドル +0.54ドル(+0.89%)
《ST》