話題株ピックアップ【夕刊】(2):日セラ、レンゴー、大同特鋼
■日本セラミック <6929> 2,687円 +69 円 (+2.6%) 本日終値
日本セラミック<6929>がしっかり。11日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を40万株(発行済み株数の1.70%)、または10億円としており、取得期間は3月12日から6月28日まで。ROEなどの資本効率の向上や経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、並びに株主への利益還元の充実を目的としている。
■レンゴー <3941> 1,188.5円 +18 円 (+1.5%) 本日終値
レンゴー<3941>が続伸、1989年12月につけた上場来高値(1209円)に肉薄した。岩井コスモ証券は11日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1200円から1350円に引き上げた。第3四半期累計(23年4~12月)の連結営業利益は427億4800万円(前年同期比81.0%増)で着地。価格改定効果が大きく寄与した。24年3月期の同利益は470億円(前期比81.1%増)の予想だが、進捗率は91.0%に達しており同証券では485億円への上振れを予想。25年3月期の同利益は535億円への増益を見込んでいる。
■大同特殊鋼 <5471> 1,810円 +25 円 (+1.4%) 本日終値
大同特殊鋼<5471>が反発。午前11時30分ごろ、保有する投資有価証券の一部を売却したのに伴い、24年3月期第4四半期に投資有価証券売却益266億円を特別利益として計上すると発表しており、好材料視された。なお、通期業績予想への影響は他の要因も含めて精査中としている。
■千葉興業銀行 <8337> 1,041円 +9 円 (+0.9%) 本日終値
千葉興業銀行<8337>が底堅い。11日の取引終了後、アリアケ・マスター・ファンドが千葉興の株式を買い増していたことが判明し、材料視されたようだ。地銀投資に特化したファンドを運営するありあけキャピタル(東京都中央区)が同日、財務省に提出した変更報告書によると、アリアケ・マスター・ファンドと共同保有者による保有比率は16.15%から17.17%に上昇した。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は4日。
■GENDA <9166> 3,405円 -275 円 (-7.5%) 本日終値
GENDA<9166>は売りに押される展開。同社はアミューズメント事業を国内外で展開しM&A戦略も駆使して業容拡大路線を走っている。「GiGO」は2020年にセガから取得したアミューズメント施設(取得後に名称変更)で、店舗数拡大によって業績押し上げに貢献している。同社が11日取引終了後に発表した24年1月期決算は営業利益が前の期比27%増の53億7000万円と急拡大を果たした。GiGOが都心を中心に既存店売り上げを伸ばし、新規出店効果も反映された。また、25年1月期は売上高が前期比8割増と急増が見込まれるなか、営業利益は同30%増の70億円見通しと利益成長も加速する見通し。しかし、全体地合い悪のなか足もとで利益確定売りに押される展開となった。
■アオイ電子 <6832> 2,754円 -216 円 (-7.3%) 本日終値
アオイ電子<6832>が急落。11日の取引終了後、24年3月期連結業績予想の修正を発表した。今期の最終損益の赤字幅は、これまで予想の9億3000万円から50億円(前期は1400万円の黒字)に拡大する見通しを示しており、嫌気されたようだ。今期の売上高予想は353億円から333億円(前期比10.6%減)に引き下げた。民生機器向け部品について在庫調整局面が長期化した。更に、保有する固定資産の一部について30億円の減損損失を計上。繰延税金資産も5億円取り崩す。
■トーホー <8142> 2,742円 -179 円 (-6.1%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
11日に決算を発表。「今期経常は8%減益、前期配当を20円増額・今期は20円増配へ」が嫌気された。
トーホー <8142> [東証P] が3月11日大引け後(15:00)に決算を発表。24年1月期の連結経常利益は前の期比2.1倍の79.7億円に拡大したが、25年1月期は前期比8.4%減の73億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を70円→90円(前の期は35円)に増額し、今期も前期比20円増の110円に増配する方針とした。
■ルネサス <6723> 2,428円 -102 円 (-4.0%) 本日終値 東証プライム 下落率7位
ルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅続落。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「定期昇給を半年延期し10月にすることが11日、分かった」と報じられており、これが売り材料視された。記事によると、全社的に実施時期を延期し、浮いた費用を将来の投資などに回すという。また、前日のSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が1.36%の下落となったことも嫌気されたようだ。
■勤次郎 <4013> 912円 +150 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
勤次郎<4013>が急反発。11日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は7月1日。同時に、26年12月期に売上高57億円(23年12月期39億2300万円)、営業利益12億1500万円(同5億7200万円)を目指す中期経営計画を発表しており、これも好材料視されたようだ。健康管理ソリューション「Universal 勤次郎〈健康経営〉」の機能強化に加え、「人事」「給与」のデータを統合的に活用できるシステムとして、「Universal 勤次郎」を進化させるとしている。
株探ニュース