話題株ピックアップ【夕刊】(2):堀場製、三井ハイテク、キヤノン電

注目
2024年3月13日 15時16分

■堀場製作所 <6856>  14,890円  +30 円 (+0.2%)  本日終値

堀場製作所<6856>が底堅い。SBI証券は12日、堀場製の目標株価を1万1000円から1万7500円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。業績をけん引する半導体領域について、24年12月期の下期に四半期で売上高が初めて300億円を超えると予想。採算性の改善が課題の排ガス以外の自動車計測分野においても、損益の改善が増益要因として寄与するとみる。同証券は堀場製の25年12月期営業利益予想を494億円から578億円に増額修正した。

■三井ハイテック <6966>  9,167円  -763 円 (-7.7%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

三井ハイテック<6966>は急反落。12日取引終了後に25年1月期連結業績予想を発表し、売上高を前期比21.0%増の2370億円、営業利益を同15.9%増の210億円と増収増益の見通しを示した。ただ、中期経営計画(23年1月期~25年1月期)で掲げていた売上高2540億円、営業利益330億円の目標値を下回っており、失望売りを誘ったようだ。電子部品事業における半導体在庫調整の長期化に起因した需要減少を反映した。今期の配当予想は前期比12円増の84円を見込んだ。同時に発表した24年1月期決算は、売上高が前の期比12.2%増の1958億8100万円、営業利益が同19.8%減の181億1900万円だった。電動車向け駆動・発電用モーターコアが好調で全体を牽引したが、電子部品事業の落ち込みが利益面で大きく響いた。

■キヤノン電子 <7739>  2,362円  -190 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

キヤノン電子<7739>とIHI<7013>が朝高後に下げに転じた。宇宙スタートアップのスペースワン(東京都港区)が13日に打ち上げた小型ロケットが、打ち上げ後に爆発したと伝わった。IHIの子会社とキヤノン電はスペースワンへの出資企業とあって、株価の重荷となったようだ。宇宙関連銘柄全般に売りが波及する格好となり、QPS研究所<5595>やセック<3741>、ispace<9348>が軟調に推移した。

■日清オイリオグループ <2602>  4,920円  -200 円 (-3.9%)  本日終値

日清オイリオグループ<2602>が軟調推移。この日、公正取引委員会がごま油の卸売価格を巡ってカルテルを結んでいた疑いがあるとして、同社やかどや製油<2612>など食用油メーカー4社に立ち入り検査に入ったと国内メディアが相次いで報じた。かどや製油も朝高後に下げに沈む展開となっており、今後の事業展開への影響を懸念した売りが優勢となったようだ。報道によると、原料となるごまの輸入価格が上昇するなか、4社は協調して価格を引き上げようとした可能性があるとして、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査に入ったという。

■三井E&S <7003>  1,931円  -50 円 (-2.5%)  本日終値

三井E&S<7003>は3日続落。東京証券取引所が13日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られた。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとした。

■トヨタ自動車 <7203>  3,444円  -31 円 (-0.9%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は小幅ながら5日続落と下値模索が続いている。朝方は外国為替市場でドル買いの動きがみられ1ドル=147円台後半と前日よりも円安水準で推移していたこともあって、輸出株比率の高い同社株には追い風材料として意識されたが、その後は戻り売りに押された。きょうは春季労使交渉(春闘)の集中回答日に当たることで、市場関係者の間でもその動向が注目されているが、国内製造業の盟主である同社は組合の要求に対し4年連続となる満額で回答したことが伝わっている。ただ、株価的にはポジティブに反応する気配はなかった。ドル・円相場が足もとで再び円高傾向をみせるなか、全体軟調相場を横目に買いが細る格好となっている。

■アウンコンサルティング <2459>  248円  +50 円 (+25.3%) ストップ高   本日終値

アウンコンサルティング<2459>は物色人気化し上値追い加速。同社はSEOコンサルティングを手掛け、海外市場向けでも強みを持つ。業績は低迷しており株価も200円前後という超低位株だが、出来高流動性に富み、折に触れ株価を急動意させることで短期筋の個人投資家資金などの注目度が高い。そうしたなか、12日取引終了後に企業のSEO(検索エンジン最適化)対策支援サービス「SEOガイド」を同日から提供開始することを発表した。SEOガイドはインターネット検索の上位表示による潜在顧客へのアプローチや企業の信頼性向上で貢献が期待されている。これを材料視する買いを誘導している。

■ACSL <6232>  857円  +150 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値

ACSL<6232>はストップ高。12日の取引終了後、防衛装備庁が実施した入札に伴い、小型空撮機体「SOTEN(蒼天)」を納入する大型案件を受注したと発表。これを材料視した買いが膨らんだ。受注金額は3億7000万円。納期は今年12月を予定している。なお、今回の受注は通期業績予想に織り込み済みとしている。

■ザッパラス <3770>  534円  +80 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値

ザッパラス<3770>が急騰。12日の取引終了後、24年4月期第3四半期累計(23年5月~24年1月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想の修正を発表した。売上高予想をこれまでの40億円から44億2000万円(前期比1.0%増)、営業損益の黒字額の予想を2億5000万円から2億8500万円(前期は3億6200万円の営業赤字)に引き上げた。また、取得総数30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.48%)、取得総額1億5000万円を上限とする自社株買いも発表しており、これらをポジティブ視した買いが入ったようだ。自社占いプラットフォーム「cocoloni占い館」や占いコンテンツが堅調に推移しており、影響を業績予想に織り込んだ。第3四半期累計の売上高は前年同期比0.7%増の32億9500万円、営業損益は2億100万円の黒字(前年同期は3億2500万円の赤字)となった。自社株の取得期間は3月15日から7月31日までとする。

■アーキテクツ <6085>  565円  +80 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

アーキテクツ・スタジオ・ジャパン<6085>がストップ高。12日の取引終了後、未定としていた24年3月期の連結業績予想について、売上高は5億9200万円(前期比7.1%増)、最終損益は3億3500万円の赤字(前期は4億2700万円の赤字)となる見通しだと発表した。あわせて26年3月期までの中期経営計画と、第三者割当増資などによる資金調達策も発表しており、業績の底入れを期待した買いが集まったようだ。中期計画では26年3月期に売上高で30億100万円、経常利益で3億8200万円(24年3月期の見通しは2億3300万円の経常赤字)を目指す方針を掲げた。建築家ネットワーク事業を展開する同社は、事業の多様化や組織改編とともに海外展開を進め、収益力を強化する。また、マイルストーン・キャピタル・マネジメントやASAHI EITOホールディングス<5341>などを割当先とする新株や新株予約権の発行を通じ、手取り概算で6億3500万円を調達し、今後の事業展開に向けた運転資金などに投じる。

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