ダウ先物は上昇も、ナスダック100は軟調=米国株
米株価指数先物(6月限)(NY時間08:53)(日本時間21:53)
ダウ先物 39402(+55.00 +0.14%)
S&P500 5221.00(+3.00 +0.06%)
ナスダック100先物 18254.50(-17.25 -0.09%)
米株価指数先物市場でダウ先物は上昇しているものの、ナスダック100は軟調な推移が見られている。前日の下落からはひとまず動きが一服しているものの、上値は重くなっているようだ。相場のリード役となっているエヌビディア<NVDA>が時間外で再び下げに転じていることもナスダック100を圧迫している。
市場は今週の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)を受けて、FRBの利下げ期待を後退させている。6月の利下げ開始がなお予想のコンセンサスではあるが、ややその見方に黄色信号が点灯し始めているようだ。短期金融市場での6月利下げの確率が65%程度まで低下しており、年内の利下げ幅も計0.75%で織り込んでいる。1.00%の期待はかなり後退している状況。
今週のイベントを通過して、大幅調整への警戒感も広がっているようだ。最高値更新が続いた中で、今週のインフレ指標をきっかけに、バブルなのではないかとの議論も一部で出ているようだ。しかし、米国株はバブルではないとの主張も出ている。「AIブームと2000年のITバブルに共通しているのは、巨大な成長への期待だ。特にエヌビディアについては2024年予想ベースの株価収益率(PER)は36倍前後で取引されている。高い期待ではあるが、不可能ではない」といったコメントも聞かれた。
仮想通貨市場でビットコインが急落しており、市場に不安感を煽っている。こちらもAIブーム同様にバブルが指摘されているが、今週の米インフレ指標とその反応から、最近の急伸が投機的なフロス(泡)の証拠であるかを巡り議論が激化しているようだ。株式市場では関連株が下落している。
アドビ<ADBE>が決算を受け時間外で大幅安。第2四半期のガイダンスに失望感が広がっている模様。予想を下回る売上高見通しを示したほか、デジタルメディアの新規の年ベース経常収益(ARR)も予想を下回る見通しを示した。
美容製品販売のアルタ・ビューティ<ULTA>が決算を受け時間外で下落。好調な決算も株価は冴えない反応。投資家の間で強気の見方が広がっていた分、物足りないとの印象が広がっている模様。
(NY時間09:03)(日本時間22:03)時間外
コインベース<COIN> 223.00(-10.67 -4.57%)
マラソン・デジタル<MARA> 17.70(-0.53 -2.91%)
ライオット<RIOT> 10.64(-0.29 -2.65%)
マイクロストラテジー<MSTR> 1625.00(-51.85 -3.09%)
アドビ<ADBE> 502.20(-68.25 -11.96%)
アルタ・ビューティ<ULTA> 519.00(-46.44 -8.21%)
アップル<AAPL> 173.68(+0.68 +0.39%)
マイクロソフト<MSFT> 427.49(+2.27 +0.53%)
アマゾン<AMZN> 178.79(+0.04 +0.02%)
アルファベット<GOOG> 143.99(-0.35 -0.24%)
テスラ<TSLA> 163.07(+0.57 +0.35%)
メタ<META> 492.50(+0.67 +0.14%)
エヌビディア<NVDA> 875.56(-3.88 -0.44%)
AMD<AMD> 185.30(-1.76 -0.94%)
イーライリリー<NVDA> 765.20(+4.47 +0.59%)
ビットコイン(ドル)
1ビットコイン=68006.50(-2674.88 -3.78%)
ビットコイン(円建・参考値)
1ビットコイン=10115967(-397862 -3.79%)
※円はドル円相場からの計算値
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美