株価指数先物【引け後】 ピークを意識も、上へのバイアスが強まる可能性(訂正)

市況
2024年3月18日 18時39分

大阪6月限

日経225先物 39520 +1130 (+2.94%)

TOPIX先物 2703.5 +61.0 (+2.30%)

日経225先物(6月限)は前日比1130円高の3万9520円で取引を終了。寄り付きは3万8700円と、シカゴ日経平均先物(6月限)清算値(3万8625円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万8670円を安値にロングが強まり、ほどなくして節目の3万9000円を回復。その後もショートカバーを巻き込んで強い基調を保ち、前場終盤にかけて3万9410円まで上げ幅を広げた。ランチタイムで3万9240円まで利食いに押される場面もあったが、後場中盤にかけての上昇で日中高値を更新。終盤にはショートカバーを交えて上げ幅を広げ、一時3万9560円まで買われた。

日経225先物は、日銀のマイナス金利解除を織り込んで、押し目待ち狙いの買いのほか、先回り的にショートを仕掛けていたポジションのカバーが強まったようだ。上げ幅は1000円を超え、ヘッジ対応に伴うリバランスの動きも入ったとみられる。日経225先物は、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9500円)を捉えたことで、いったんは目先的な達成感が意識されやすいだろう。また、3月11日の急落分を完全に吸収したこともピーク感の醸成につながりそうだ。

ただし、+1σの水準を上放れてくるようだと、上へのバイアスが強まりやすいだろう。ボリンジャーバンドは収斂しているため、煮詰まり感からトレンドが出やすいタイミングでもある。+1σを明確にクリアしてくると、+2σが位置する4万0190円、+3σの4万0880円辺りをターゲットにトレンドを強めてくる可能性は想定しておきたい。

なお、明日の日銀の金融政策決定会合の結果判明後は、予想通りだとしても本日の大幅上昇に対する利益確定が強まる可能性はあろう。祝日を前にした持ち高調整なども入りやすいところである。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後のアク抜けが期待されるなかでは、調整場面は押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

また、日本時間の19日早朝5時にエヌビディア<NVDA>のAIカンファレンスで、ジェンスン・フアンCEOが基調講演を行う予定である。東京市場がいち早く織り込みに行く形になるため、AIの将来性への期待が高まれば、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を押し上げる展開も想定しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.61倍に上昇した。先週末の終値水準から始まった東京エレクトロン <8035> [東証P]など、値がさハイテク株がリバウンド基調を強めたことにより、NTショートを巻き戻す流れに向かわせたようである。抵抗線として意識される25日移動平均線(14.62倍)水準を捉えたことで、エヌビディアのカンファレンスによる反応次第では、同線を明確に上放れ、NTロングが強まりそうだ。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万3763枚、ソシエテジェネラル証券が1万6554枚、サスケハナ・ホンコンが8210枚、SBI証券が4802枚、バークレイズ証券が3712枚、モルガンMUFG証券が2510枚、野村証券が2490枚、JPモルガン証券が2418枚、日産証券が2138枚、みずほ証券が1566枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万0142枚、ソシエテジェネラル証券が2万3625枚、サスケハナ・ホンコンが5676枚、ゴールドマン証券が5486枚、モルガンMUFG証券が4534枚、JPモルガン証券が4326枚、バークレイズ証券が4323枚、ビーオブエー証券が2539枚、野村証券が1580枚、UBS証券が927枚だった。

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